経済

名護、クルーズ船誘致へ 桟橋へボートで乗客移動 代理店と拠点整備検討

 【名護】沖縄県名護市と、クルーズ客船の船舶代理店業務を行う沖縄シップスエージェンシー(那覇市)が、名護市内にクルーズ船の拠点を整備する方向で検討していることが8日、分かった。名護市にクルーズ船が接岸できる岸壁が整備されていないため、21世紀の森ビーチ沖合にクルーズ船を停泊させ、乗客約100人を乗せることができる上陸用の小船「テンダーボート」と浮桟橋を使い、陸まで移動させる方法で検討している。

 市は受け入れに向け、臨時バスなどの駐車場を21世紀の森公園敷地内に整備することも検討している。実現すれば、名護市への大型クルーズ船の寄港は初めてになる。市や地元観光関係者らも受け入れ態勢の強化に取り組む構えだ。渡具知武豊市長は、高速船の導入促進やクルーズ船の誘致を公約に掲げており、クルーズ船誘致と受け入れ整備についての琉球新報の取材に、「前向きにやっていきたい」と答えた。

 稲嶺進前市政時代にも、名護市にクルーズ船を寄港させるため名護漁港の整備を検討していたが、漁船の航行に支障を来す恐れについて海上保安庁から指摘があり、断念していた。

 本島北部における大型クルーズ船の寄港については、本部港でクルーズ船が接岸できるよう県が岸壁を整備している。沖縄シップスエージェンシーの松田美貴会長は「名護市へ寄港できると、商業施設も多く、市街地に近いなど船客の利便性が高い」と期待感を示した。観光関係者からは、名護市内でクルーズ船の誘致活動に力を入れることで、本島北部の農産物や観光地を売り込んで経済活性化につなげる好機とする声が上がっている。
 (阪口彩子)