沖縄SV、県勢対決制す サッカー九州L第7節


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 サッカーの第46回九州リーグの第7節は10日、中城村の吉の浦公園ごさまる陸上競技場で、ホームの海邦銀行SC(7位)が沖縄SV(1位)を迎える形で沖縄県勢対決が行われ、沖縄SVが7―0で快勝した。沖縄SVは開幕から負けなしの7戦全勝となった。前半は台風の影響で強い向かい風の中、沖縄SVは細かくパスをつなぎ両サイドから攻め入った。13分に小畑賄人が先制ゴールを決め、35分には元日本代表FW高原直泰が1点を追加し2―0で前半を折り返した。風上に立った後半はさらに勢いに乗り、13分に原隆生、19分と20分には小畑が続けて決め、23分に河野勇太、27分は岡根直哉と、持ち味の攻撃力を緩めることなく圧倒した。小畑は九州リーグにおいて自身初となるハットトリックを達成した。

◇サッカー 九州リーグ(10日・中城村吉の浦公園ほか)

沖縄SV 7 2―0 0 海邦銀行
(21)   5―0   (6)
▽得点者【沖】 小畑賄人3、高原直泰、原隆生、河野勇太、岡根直哉

◆好機を決め切れず

 仲間幹監督(海邦銀行SC)の話 相手の勢いを止められなかったのも反省だが、前半に何度かあった好機を決め切れず、流れを手繰り寄せられなかったのが敗因だ。反省点を見直し、九州リーグ前半終了までのあと2戦は絶対に勝ち切りたい。

◆7連勝、快進撃止まらず

沖縄SV―海邦銀行 ドリブルで攻める小畑賄人=10日、中城村の吉の浦公園ごさまる陸上競技場

 昨季、県社会人リーグ3部から“飛び級”で1部に上がり、今季から九州リーグに昇格した元日本代表FW高原直泰率いる沖縄SV。リーグ開幕から快進撃は止まらず、海邦銀行SCとの初の県勢対決も7―0で勝利、終始主導権を握る内容で連勝を7に伸ばした。高原監督兼選手は「ポジションの取り方や相手の狙いどころなど、チームで意識を共有できてきている」と及第点を付けた。

 前半は強い追い風を利用した海邦銀行SCのロングパスに対し、沖縄SVは球際の強さでセカンドボールを与えなかった。カウンターからペナルティーエリアを割られるも、体を張った守備でゴールを死守した。堅守が光る中の13分、小畑賄人が左サイドからのクロスに頭を合わせて先制。35分には高原が中央でパスを受け取り相手DFをかわしてGKと1対1に。落ち着いて右足を振り抜き2点目とした。

 後半は、素早くパスをつなげて両サイドに攻撃を展開し、ボールを支配し続けた。セットプレーや中央からのミドルシュートも随所であり、多彩な攻撃で相手を翻弄(ほんろう)した。

 先制点のほか4点目と5点目を決め、ハットトリックを達成した小畑は「今日は運動量も落とさず、相手を見ながらプレーできた」と満足げ。高原監督兼選手は「全勝優勝でJFL昇格を狙うという目標を、チーム全員で共有しながら勝ち抜きたい」と慢心せずに臨み続ける決意を示した。
 (喜屋武研伍)