【インドネシア】「沖縄の魅力 伝えたい」 吉本所属タレント・そこらへん元気さん お笑い通し、情報発信


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クイズ番組に出演する「住みますアジア芸人」の、そこらへん元気さん(右から2人目)

 ジャカルタ沖縄県人会「島ーず」と交流を深めている吉本興業所属の芸人たちが、インドネシアで沖縄PRに一役買っている。テレビやイベントなどに出演する吉本クリエイティブインドネシア所属の「住みますアジア芸人」5人と歌手1人だ。毎年、沖縄国際映画祭に参加している彼らは、沖縄の人たちの温かさに触れ、美しい沖縄を多くのインドネシア人に知ってもらいたいとの思いで取り組んでいる。

 「住みますアジア芸人」は、アジア各国へ派遣された吉本興業所属の芸人が、それぞれの国の言語でネタを披露するとともに、「ジャパンコンテンツ」を現地の人々に発信し、日本に向けて各地の情報を発信することを目的としている。

そこらへん元気さん

 芸人の1人、そこらへん元気さん(24)=京都出身=は、在インドネシア3年。ユーチューブチャンネルで、インドネシアのさまざまな文化を体当たりで体験したことを紹介し、インドネシアだけでもフォロワーが13万人いる。4年前に初めて沖縄を訪れ、タクシー運転手をはじめ、出会った人の温かさや優しさに驚いたという。

 今年も沖縄国際映画祭のため沖縄を訪れた。一番の思い出は、映画祭のスタッフTシャツを着て行った沖縄そばの店での出来事だった。「おばちゃんが話し掛けてきて、『遠くからありがとうねぇ。頑張りなさいよ』と、すしを20個ももらった」

 そこらへん元気さんはこれまでも県人会メンバーの仲の良さや明るさ、優しさに触れてきた。「沖縄に行ってみて、これが沖縄なんだなぁ、だからみんな沖縄が大好きなんだと確信した。海も空も街も女性もとてもきれいだった」と語る。

 沖縄の料理で忘れられないものは「もずく定食」だ。初めて食べるさまざまなもずく料理に感動した。来年も必ず食べたいという。

 沖縄国際映画祭のエンディングライブでは、BEGINや夏川りみ、アルベルト城間さん、かりゆし58、「SPEED」の島袋寛子さんら沖縄のアーティストと一緒に、BEGINが作った大好きなテーマソングを歌った。ライブでの観客の指笛や踊りなどのノリの良さは、インドネシアと似ていて、うれしくなったという。

 今年も出演するインドネシアのテレビ番組が沖縄で撮影を行った。沖縄のラジオ番組にも出演し、インドネシアでの活躍をアピールした。「世界にお笑いを広めていき、逆に海外から日本に伝えていきたい、沖縄の皆さんに声を掛けられる芸人になりたい、応援をお願いします」。笑顔でこう話すそこらへん元気さんは、芸能活動を通して沖縄、日本とインドネシアをつなぐ架け橋として奮闘している。
 (宮城亜希子通信員)