嘉手納町議会 F15墜落に抗議 「計り知れない衝撃と恐怖」


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米軍嘉手納基地所属F15の墜落事故に抗議する意見書を全会一致で可決する嘉手納町議会=13日午前10時半、嘉手納町議会

 【嘉手納】嘉手納町議会(徳里直樹議長)は13日午前、米軍嘉手納基地所属のF15戦闘機の墜落事故に抗議する意見書と決議を全会一致で可決した。

 F15は11日に那覇沖で訓練中に墜落した。事故を受けて米軍は訓練を中止していたが、事故から2日後の13日午前7時52分に訓練を再開した。事故原因は明らかになっていない。

 意見書と決議では墜落事故を「町民はもとより県民に計り知れない衝撃と恐怖を与えた」と指摘。訓練再開に対して「強い憤りを覚えるもので、軍事訓練を優先する日米両政府に対し町民の怒りは頂点に達している」と強く抗議した。
 完全な安全性が確保されるまでF15の飛行訓練の一切中止することなどを求めた。
 
 意見書は首相や外務相、防衛相などに、決議は駐日米国大使や太平洋軍司令官などに宛てた。町議会は13日の議会終了後、沖縄防衛局に中嶋浩一郎局長を訪ね、直接抗議する。

 嘉手納町議会は12日にもF22ステルス戦闘機の暫定配備とCV22オスプレイの飛来、嘉手納基地の旧海軍駐機場の使用に抗議する意見書と抗議を全会一致で可決したばかり。

 基地対策特別委員会の當山均委員長は「今の状況が嘉手納基地の異常さを如実に表している。(過去の米軍機事故で)町民の尊い命を失っている事実を忘れてはならない。町民はもとより県民の事故を懸念する声を無視する日米両政府に強い抗議の声を届けるために意見書と決議を上程する」と述べた。【琉球新報電子版】