「阪神大震災よぎった」 沖縄県関係者 大阪北部地震 朝食中に衝撃、余震恐れ


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 「『ドーン』という鈍い音がした後に、大きな横揺れが始まった」。大阪沖縄県人会連合会の嘉手川重義会長(76)は地震発生時、大阪市北区の自宅で朝食中だった。一瞬何が起きたか分からずパニックになり、「すぐに阪神淡路大震災がよぎった」。沈静後に府内各地の県人会関係者に連絡を取り、無事を確認した。「全国各地で地震や豪雨など天災が続いている。いつ何が起こるか分からないから怖い」と警戒した。

 那覇市出身で大阪市西成区に住む関西沖縄芸能協会の金城康子副会長(77)の自宅では、食器やワイングラスが割れた。「余震が2日ほど続くと聞くので、用心しないといけない」と不安そうに語った。

 震度6弱を観測した大阪市北区に住み、沖縄市に親戚がいる橋本美和子さんはマンション9階の自室で大きな揺れを感じた。「外ではJRの電車が2両、線路上で止まっていて、乗客が長い列を作って線路上を歩いていた」と、交通への影響を目の当たりにした。

 奄美大島で生まれ沖縄で育ち、大阪市此花区の病院で医療関係の仕事に携わる牧志徳(まきしとく)さん(67)の自宅では、棚からフライパンや鍋などが落下し、グラスや茶わん、花瓶が割れて床に散乱した。ガスが止まり、隣の家では水道管が破裂し、水が噴き出した。「近くには沖縄や奄美出身で1人暮らしの高齢者がおり、見に行かないといけない」と心配そうに話した。

 大正区の大阪県人会館ではエレベーターが停止した。同日午後6時半現在、復旧していないという。