伝統の綱曳 地域に学ぶ 与那原小学校 新聞作り、熱心に取材


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与那原大綱曳に登場する旗頭などについて取材する与那原小学校の児童ら=22日、与那原町の同校

 【与那原】沖縄県与那原町立与那原小学校4年生の約140人が22日、440年余りの歴史を誇る与那原大綱曳に参加する地域の人たちを同校で「取材」した。国語の授業の一環で、7月上旬に大綱曳をテーマに新聞を作る。22日は祭りで綱や旗頭、前舞い(まえもーい)などを担当する8人が、その準備や道具などについて説明した。児童たちは「新聞で紹介したい」「早く祭りに行きたい」などと授業の感想を述べ、充実した様子だった。

 4年3組担任の新川博士(ひろひと)教諭(32)=与那原町出身=が与那原大綱曳に旗頭の担ぎ手として参加していることから、地域の大綱曳関係者に協力を求め、今回の取材が実現した。

 旗頭の説明では、担当の与那嶺斎さんが、長さ約7メートルの棒を与那原にしかないという持ち上げ方で実際に持ち上げてみせた。児童らは「すごい」と感嘆の声を上げるとともに、熱心にメモを取っていた。

 前舞いは諸見里史子さん、金城美智江さん、桑江裕子さんが説明。児童からは「踊るときに使う太鼓の絵柄はどういう意味があるのか」などの質問が上がった。玉村苺依(まい)さん(10)は「取材しながら自分も与那原大綱曳で早く踊りたいと思った」と、笑顔を見せた。

 新川さんは「取材や新聞作りを通して地域の行事にさらに興味を持ってもらえれば」と目を細めた。