沖縄知事選、佐喜真氏を擁立へ 自民選考委、週末に決定見通し


この記事を書いた人 Avatar photo 与那嶺 明彦
佐喜真淳宜野湾市長

 11月18日投開票の沖縄県知事選に向け、自民党県連や経済界関係者でつくる候補者選考委員会(国場幸一委員長)が宜野湾市長の佐喜真淳氏(53)を擁立する方針を固めたことが2日、分かった。関係者によると、1日の幹事会で佐喜真氏擁立の方向性が確認された。今週末に選考委の本会合を開いて正式決定し、佐喜真氏に出馬を要請する見通しだ。 

 自民の候補者選考委は、県選出国会議員や副知事経験者など自薦他薦で寄せられた人物から絞り込み作業を進めてきたが、当初目標だった5月中の選考がずれ込むなど、決定が遅れてきた。関係者によると今週末の全体会合では現在までに絞り込んだ複数の候補者を報告して選考に臨むが、佐喜真氏への一本化が濃厚になっているという。

 佐喜真氏は宜野湾市議や県議を経て、2012年の市長選で初当選。現在2期目。市長や議員の経験や政権幹部とのパイプも太いことから、自民党本部が擁立に前向きだった。佐喜真氏も6月下旬の自身の政治資金パーティーで「悩みながら政治家は決断する。知事選挙、皆の力でわが陣営に(県政を)取り戻そう」と述べるなど、出馬への意欲をにじませていた。

 ただ保守陣営では、元沖縄観光コンベンションビューロー会長でシンバホールディングス会長の安里繁信氏(48)が3日に出馬表明を予定し、選考委で選ばれなくても出馬する方針だ。前南城市長の古謝景春氏(63)も出馬に意欲を示しており、今後、候補者一本化は難航も予想される。

 県政与党陣営は翁長雄志知事(67)の2期目擁立の方針を固めている。