【台風8号】沖縄本島に最接近 風にあおられ2人がけが(10日午後1時半) 


この記事を書いた人 Avatar photo 玉城江梨子
10日午後2時20分現在の気象衛星ひまわりからの画像

 非常に強い台風8号は10日午後1時現在、宮古島の東南東約90キロにあり、1時間におよそ30キロの速さで西北西に進んでいる。下地島空港では10日午後1時20分に、最大瞬間風速39・6メートルを観測した。

 台風は非常に強い勢力を維持したまま、10日夕方から夜にかけて先島地方に最接近する見込みだ。

 10日午後1時49分までに、宮古島地方、石垣島地方、与那国島地方、慶良間・粟国地方、久米島に暴風警報が発表された。本島中南部、久米島では同日夕方まで暴風に警戒が必要だ。

 台風8号の勢力は10日午後1時現在、中心気圧935ヘクトパスカル、中心付近の最大風速50メートル、最大瞬間風速70メートルで、中心から半径190キロ以内で風速25メートル以上の暴風となっている。

 宮古島市は10日午前10時ごろ、暴風域に入った。石垣島地方も10日昼過ぎから、与那国島地方でも夕方から暴風となる見込み。11日未明まで暴風が続く見込みで、沖縄気象台は「不要不急の外出は控えてほしい」と呼び掛けている。

 最接近は宮古島地方で10日夕方、八重山地方で10日夜の見込みで、両地方とも最大風速50メートル、最大瞬間風速70メートルの猛烈な風が吹く予想となっている。最大瞬間風速60メートル以上は、家屋の倒壊や車両の横転なども発生するレベル。最大級の警戒が必要だ。

 午後1時半現在、台風は沖縄本島地方へ最接近している。慶良間で最大瞬間風速36・5メートル、南城市糸数でも同33・7を観測。浦添市で70代女性が、南城市でも50代女性が風にあおられて転倒し、軽傷を負った。

 沖縄電力によると、午後2時現在、宮古島市で3520世帯、石垣市で30世帯が停電している。

 海上はうねりを伴い、沖縄本島地方や宮古島地方では猛烈なしけとなっている。10日に予想される波の高さは、沖縄本島地方で9メートル、先島地方で12メートル。先島地方では11日も10メートルの高波が予想されている。

 先島地方は台風本体の雨雲がかかり、10日夜には多い所で1時間に80ミリの猛烈な雨が降る見込み。11日午後3時までの24時間に予想される雨量は、先島地方の多い所で250ミリに達する予想で、沖縄気象台が土砂災害や低い土地の浸水などに警戒を呼び掛けている。【琉球新報電子版】