障がい者の働き方議論 沖縄市 雇用促進へフォーラム 事例、課題の報告も


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
障がい者の雇用状況や定着に向けた取り組みを語るサンエーの社員ら=13日、沖縄市民小劇場あしびなー

 【沖縄】就労している障がい者が働く喜びについて語る「カンパニーピック 異業種による障がい者雇用促進フォーラム」が13日、沖縄市民小劇場あしびなーで開かれた。フォーラムは2部構成で、1部では、IT技術を活用した取り組みとして、リクルートオフィスサポート(東京都)の在宅雇用事例などが紹介された。2部では、障がい者雇用を積極的に取り組む県内5社が、取り組み状況や課題について発表した。

 県内の事例のうち、県内スーパー最大手のサンエーでは、1992年から障がい者雇用を本格的に開始、これまでに183人を採用してきた。サンエーでは、個々の能力を最大限に引き出し得意分野への人材配置や、定着に向けて家族や支援者と連携していることなどを紹介した。サンエー人材育成室の玉城むつ子さんは「関係者と連携し、被雇用者との信頼関係の構築に努めている。そのためにも、日頃から周囲との情報共有を重要視している」と述べた。

 聴覚に障がいがあり、サンエーに勤務して7年目の金城弘樹さんは「『スーパーでの勤務は難しいよ』と同級生に言われたことがあった。他人に言われて駄目だと思うのと、自分が挑戦してみて駄目だと感じるのは全然違う。障がいはハンディではなく、自分の個性であると前向きに捉えてやってみることが大事だ」と、来場者たちにエールを送った。