【熱帯低気圧・23日午前6時現在】熱帯低気圧のまま八重山地方を通過 宮古島下地で19メートル観測


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熱帯低気圧、23日午前9時10分現在の位置(ひまわり8号リアルタイムWebより)

 23日午前6時現在、石垣島の北北西約130キロに熱帯低気圧があり、1時間におよそ20キロの速さで八重山地方から遠ざかっている。熱帯低気圧は今後も台風には発達しない見込み。沖縄気象台によると、23日未明から明け方にかけて八重山地方を直撃して通過し、次第に離れている。

 熱帯低気圧の接近に伴い、最大瞬間風速は23日午前4時49分に宮古島下地で19メートル、23日午前3時21分に与那国島所野で18・5メートルを観測した。

 沖縄気象台では当初、台風に発達する予測をしていたが、台風10号の場合と同様、海水温が低かったことなどから想定より発達しなかった。

熱帯低気圧の経路図(23日午前6時現在、気象庁のホームページより)

 23日午前6時現在の中心気圧は998ヘクトパスカルで最大風速は15メートル、最大瞬間風速は23メートル。熱帯低気圧は次第に先島諸島から遠ざかるが発達状況によっては先島諸島では再び風が強まる恐れがある。

 さらに沖縄本島地方でも熱帯低気圧と太平洋高気圧の間で気圧傾度が大きくなり次第に風が強くなる見込み。予想される最大風速(最大瞬間風速)は23日で沖縄本島地方15メートル(23メートル)、先島諸島15メートル(23メートル)となっている。

 沿岸の海域ではうねりを伴い、先島諸島ではしけており、沖縄本島地方では波が高くなっている。沖縄本島地方では、23日昼前からしける見込みで、沖縄気象台はうねりを伴った高波に注意するよう呼び掛けている。

 石垣島地方では、23日昼前にかけて1時間に30ミリの激しい雨が降る見込み。気象台は土砂災害や低い土地の浸水に注意を呼び掛けている。【琉球新報電子版】