沖縄県民「観光重要」86% 初の意識調査 「豊かになる」29%


この記事を書いた人 大森 茂夫
観光客らで混雑する那覇空港=2017年5月

 県文化観光スポーツ部は23日、沖縄観光に関する県民の意識調査結果を発表した。観光に関する県民の意識調査は初めて。沖縄の経済に観光が重要な役割を果たしているかとの質問には、46・2%が「とても思う」と答え「やや思う」と合わせて86・4%が肯定的に評価した。一方、観光発展で自分の生活も豊かになると思うかの質問には「思わない」の合計が「思う」の合計を上回った。居住する市町村で観光客が増えてほしいかの質問には消極的な姿勢が比較的多かった。

 観光が発展すると生活も豊かになると思うかの質問への回答割合は、「とても思う」が9・9%、「やや思う」が19・2%、「どちらとも言えない」が33・5%、「あまり思わない」が25・5%、「まったく思わない」が11・6%だった。

 「日本人」「外国人」観光客が増えてほしいかの質問には、県内全体で「増えてほしい」層は日本人に関して74・1%、外国人に関しては73・9%だったのに対し、居住する市町村に限ると「増えてほしい」と答えたのは日本人に関しては60・4%、外国人に関しては56・1%で、沖縄全体と比較して居住地域で「増えてほしい」とする答えは少なかった。

 観光税の導入に対しては「賛成」が18・3%、「まあ賛成」が33・5%、「どちらとも言えない」が33・0%、「やや反対」が8・3%、「反対」が6・1%だった。

 嘉手苅孝夫文化観光スポーツ部長は「観光は観光施設だけでなく、県民の生活に広がり、恩恵があるということをもっと理解してもらえるようにしたい」と観光振興による経済波及効果の周知の必要性を指摘した。

 調査は1月22日~3月8日、県内に居住する15歳以上75歳未満の男女2千人を対象に調査し、1500人から有効回答を得た。