浦添商(女子)、興南(男子)16強 東海高校総体


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 【東海総体取材班】2018年度全国高校総合体育大会・東海総体は28日、三重県内で先行競技のバレーボール男子の決勝トーナメントとハンドボール男女2回戦を行った。ハンドボール女子は2回戦から登場した浦添商が日川(山梨)を25―20で下し、1回戦を勝ち上がった男子興南は31―28で昭和第一学園(東京)を下して、共に16強に進んだ。28日の3回戦で浦添商は四天王寺(大阪)と、興南は氷見(富山)と当たる。バレーボール男子決勝トーナメント2回戦で西原は聖隷クリストファー(静岡)と対戦し、2―1で勝利を収め16強入りを決めた。県勢では美里工以来16年ぶりとなる8強入りを懸け、28日の3回戦で駿台学園(東京)と対戦する。西原は3回戦で勝利すると、県勢初のインターハイ4強入りを目指し、埼玉栄―清風(大阪)の勝者とぶつかる。両競技とも台風12号の東海地方などへの接近に伴い、28日は第1試合開始時間を遅らせるなどして対応する。

◆堅守で前半から一気/浦添商業

女子2回戦 浦添商業―県立日川 スピードある個人技でシュートを決める浦商の我那覇葵=28日、三重県のサオリーナ

 移動などで約3日間、まともに練習ができず本番を迎えた浦添商業だが、序盤から打点の高い相手エースを抑える守備で流れをつかむと初戦の硬さも取れ、25―20で快勝した。不安材料も吹き飛ばす内容に玉城晴美監督は「慎重な出だしの中でうまく、相手の強みを処理できた」と好調なスタートを喜んだ。

 ロングを抑える高めの横一線を敷くと、県立日川はポストを中継に守備の隙を狙ったが、橋口明歩や山城海稀らがポストを抑えつつ、守備の裏を走らせないように警戒した。ロングパスで逆サイドに振られて2対2をつくられても、守備はズレずに味方がカバーできる中央へ誘導してタフなシュートやミスにつなげさせた。橋口は「やられた場面もあったが、思った以上に硬さはなかった」。堅守を生かして前半から15―8と突き放した。

 攻撃では、パスフェイントで揺さぶる我那覇葵や、やや突っ込み気味ながらも宮里真帆の個人技がさえる。セットプレーでは、ポストの伊良部結生がうまく守備を引き寄せて中央を開けると、野底夢実がミドルを決めた。連続退場者が出るピンチでも、パス回しのうまい仲村聖菜が小柄な体を相手守備の隙間にうまく滑り込ませて点を決めるなど、強気な攻めを展開。攻撃枚数の多さで点差を広げると、控え選手も積極的に起用した。

 次戦は2年前に敗れた四天王寺(大阪)。我那覇は「より厳しくなるけど全力で挑む」と意気込む。宮里は「相手との距離感を修正し、さらに点を狙う」と気合を入れる。応援には、四天王寺に敗れた先輩も駆け付ける。主将の橋口は「一昨年敗れたリベンジとともに、全国16強の壁を壊し、上を狙っていく」と力を込めた。
 (嘉陽拓也)