浦添商、怒濤追い上げ 最後まで諦めず 東海高校総体


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 【東海総体取材班】2018年度全国高校総合体育大会・東海総体は1日、三重県津市のサオリーナでハンドボール女子の決勝を行い、県勢初優勝を狙う浦添商業は、佼成学園女子(東京)に22―25で惜しくも敗退した。浦添商は後半に最大6点差を付けられるも、粘り強いプレーで迫り好ゲームを展開。わずかに届かなかったが、個人技、パス回しなど個々がレベルの高いプレーを見せた。我那覇葵、宮里真帆、伊良部結生が優秀選手に選ばれた。三重県の三重交通Gスポーツの杜鈴鹿庭球場で行ったソフトテニス女子個人では4回戦に臨んだ石橋梨奈・金城佳奈組(名護)は0―4で小松崎・白崎組(東京)に敗れた。三重県営サンアリーナで総合開会式を行い、各地で本格的に競技が始まった。

◆県勢女子初へあと一歩

決勝 浦添商業―佼成学園女子 前半、シュートを決める浦添商業の伊良部結生 =1日、三重県のサオリーナ(大城直也撮影)

 県勢女子初の栄冠を目指し、決勝で前年覇者の佼成学園女子(東京)に挑んだ浦添商業。相手のペースにのまれた前半から、怒濤(どとう)の追い上げで盛り返し、逆転まであと一歩に迫ったが、惜しくも念願の優勝を逃した。守備を崩す場面もあり、実力的には勝てない相手ではなかった。橋口明歩主将は「リズムがいい時間帯にもっと自分らに流れを引き寄せるプレーができていたら」と話し、準優勝の達成感と届かなかった悔しさに折り合いが付かない表情だった。

 サイドシュートを打たせて速攻につなげることをイメージしたが、出だしから上背のある佼成のミドルシュートに苦しむ。守備ラインを上げたがポストシュートやカットインで失点。橋口らの素早い反応でチャージングを何度か誘ったが、攻撃でも流れに乗れずに速攻のシュートもはじかれ、前半は9―13と劣勢のままで終えた。玉城晴美監督も「守備の選択が難しかった」と頭を抱えた。

 それでも崩れないのが浦商。前半は高めの守備に捕まった距離感を修正すると、我那覇葵を中心にパスアンドランで隙をつくる。すると、宮里真帆の素早い個人技や野底夢実のロングシュートなど4連続得点し2点差まで追い上げる。最終盤に底力を発揮して五分の戦いに持ち込んだが、残り約3分で2、3点差は大きく、波に乗りかけたところで試合が終わった。

 GK山入端梨乃は「悔しさは大きい。浦添やコザと組む国体で必ずリベンジしたい」と、かすれた声で語った。橋口は「決めるべきシュートを決めていれば、と思う。でも、この大会で一戦一戦ごとに団結し、強くなった。このメンバーで準優勝できて良かった」と仲間たちをたたえた。
 (嘉陽拓也)