相撲・城間(中部農)5位入賞 東海高校総体


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 【東海総体取材班】 2018年度全国高校総合体育大会「2018 彩る感動 東海総体」は4日、三重県など各地で競技を行った。相撲個人で城間瑠正(中部農林)が準々決勝まで勝ち進み、チョイジルスレン(神奈川)に惜しくも敗れたものの5位に入賞した。當眞嗣斗(浦添中―鳥取城北)は16強だった。団体は中部農林が決勝トーナメント進出を決めた。カヌーではカナディアンペア500メートル決勝で宮国志匠・大久保大登(沖縄水産)が6位、カナディアンフォア500メートル決勝でも宮国・大久保・玉城潤平・大仲哲平(同)が6位に入った。宮国はカナディアンシングル500メートル決勝は9位だった。ボクシングはピン級で砂川朝都夢(那覇工)が8強入りした。ソフトテニス男子個人戦では稲福蓮音・山田裕也(那覇西)が4回戦進出を決めた。空手の男子形は眞喜志勇哉(前原)、川村真太郎(浦添)が3回戦進出を決めた。陸上の女子円盤投げで昨年2位の城間歩和(中部商業)は39メートル02で12位だった。

◆「いい緊張感」強豪撃破/城間瑠正

相撲個人決勝トーナメント2回戦 ひきおとしで春山万太郎(埼玉栄)を破る城間瑠正(中部農林)=4日、静岡県沼津市のふじのくに千本松フォーラム

 178センチ、155キロの城間瑠正(中部農林)が、並み居る強豪を打ち破り県勢3人目となる5位入賞を勝ち取った。技術だけでなく精神面でも成長を遂げ、九州2冠の勢いを全国で結果につなげた。

 決勝トーナメント進出者決定戦2回戦で当たった同学年の中村泰輝(新潟・海洋)は、1年時の高校総体で個人準優勝し鮮烈な印象を全国に刻んだ今大会の優勝候補だ。

 当時の試合を覚えていた城間は、組み合わせ表を見た瞬間「正直、終わったと思った」と振り返る。一方「負けても強かったからね、で済むが、勝ったらヒーローだと思った」とも。「期待半分、恐怖半分」で臨んだ試合を、すくい投げで制した。

 強豪と組み合わせが続いた試合展開もいい緊張感の持続につながった。

 「これまでは上位に入るかも、と思うと集中力が落ちていた。今日は強い相手とばかり当たり初戦からバテる勢いで、余計なことを考える余裕すらなかった」と話す。

 土俵に上がる前には後輩に「行ってくるからよ」と声を掛け、声援を受けて土俵に上がった。団体戦でも苦手という小柄な選手を相手にしても笑みを絶やさず、どっしりと構えた。「俺は点を取ってくる。あとに続く人を安心させないといけない」。先輩としての自覚を成長につなげてきた。

 5日は団体の決勝トーナメントだ。「みんなを引っ張り、精いっぱい頑張りたい」と気を引き締めた。
 (知念征尚)