翁長知事、意思決定に支障 職務管理者に両副知事 謝花副知事が会見


社会
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翁長雄志知事の現在の状態や今後の職務代理などについて説明する謝花喜一郎副知事=8日午後5時すぎ、県庁

 謝花喜一郎副知事は8日、県庁で緊急の記者会見を開き、翁長雄志知事の病気療養のため、謝花副知事が今月8日から12日までの間、富川盛武副知事が13日から当分の間、知事の職務を代理すると発表した。

 翁長知事は4月に膵臓がんの手術を受け、5月15日の退院以降、抗がん剤治療を受けながら、公務を務めてきたが昨日から徐々に意思決定に支障を来たし、意識が混濁している状況となったという。

 謝花副知事は「翁長知事は、かねてより自らが意思決定できない状況になったならば、速やかに職務代理を置き、県政運営に万全を期すよう我々に伝えており、主治医とも相談の上、職務代理を置くこととした」と説明した。翁長知事は7月30日から再入院している。肝臓への転移が見つかったという。知事の復帰の可能性については「1日も早い回復を待ちたい」と答えた。

 謝花副知事は翁長知事の辞職について「それはありません」と否定した上で、知事は職務を全うするのかという質問には、「翁長知事は『かねてから任期の4年間、1日1日公務を着実に実施し、県民の付託に応えたい』と話しており、その意識は持っている」と答えた。ただ、琉球新報による関係者への取材では公務復帰は難しく、辞職する見通し。

 辺野古の新基地建設を巡り、今月11日には「土砂投入を許さない!ジュゴン・サンゴを守り、辺野古新基地建設断念を求める8・11県民大会」(辺野古に新基地を造らせないオール沖縄会議主催)が開かれるが、知事の出席について謝花副知事は、「知事の出席は難しいと考えているが、私が代理出席し、知事が考えていたメッセ―ジを読ませて頂きたい」と話した。