災害時にピーッ!と救助の合図 「指笛王国」の国王が指導


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
指笛王国おきなわ国王の垣花譲二さん(中央)から指笛の吹き方を学ぶ子どもたち=9日、うるま市のみどり町3・4丁目自治会

 【うるま】指笛を防災に生かそうと、沖縄県うるま市のみどり町3・4丁目自治会は9日、「指笛王国おきなわ」の国王の垣花譲二さんを同区公民館に招き、指笛講座を開いた。同区の大人から子どもまで約15人が、垣花さんから指笛の指導を受けた。始めはなかなか音が出せなかったものの、指導を受けるに従って「ピーッ」と音が鳴るようになり、ガッツポーズして喜ぶ参加者もいた。

 開催は2回目。初回に参加して指笛が吹けるようになったという照屋建二郎自治会長は「災害時に指笛が合図となり、救助につながる」と期待を込めた。

 指笛王国は2005年に、指笛の普及や指笛による演奏を目的に「建国」された。毎年7月10日を指笛の日と制定し、県内で指笛コンサートを開催している。

 垣花さんは指笛が琉球王国時代から、沖縄の生活に根付いている文化だと紹介。指が楽器になることから「持ち運びが便利で、指笛が鳴らされれば、その場の雰囲気は良くなる」と利点を語った。「形が整えば音は鳴る」と指や口元の形を見せながら指導した。

 子ども会エイサーに参加している高良妃菜季さん(10)は「太鼓をたたきながら鳴らせるようになりたい。一度鳴らせたけど、鳴らなくなった。(習得したら)お兄ちゃんや友達に教えたい」と話し、練習に励んだ。