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翁長雄志知事のご冥福をお祈りする。翁長県政の4年を振り返ると、過重な基地負担を全国に知らしめたことなど、功績は大きかった。一方で国との関係などで争いが絶えず、ひずみや分断が生まれてしまった。対立から協調ヘ、未来志向で沖縄のあるべき姿を見据えなくてはならない。経済や産業が力強いダイナミズムを持ち、豊かな社会を築くことが欠かせない。それは対立や分断の中に沖縄を置いては実現しない。和と協調の中でこそ実現する。
沖縄には困難な課題が残されたままだ。1人当たりの県民所得や若者の正規雇用率、子どもの貧困率、学力。いずれも全国最低だ。改善に底上げを図る。
まず子育て環境を整えたい。子どもの貧困の撲滅も目指す。教育環境も整える。グローバル時代に対応した人材を育成する。起業支援策を整え、女性が活躍しやすい社会を実現する。地域医療格差を是正する。離島のハンディキャップを解消し、定住を支援する。
こうした施策は国との関係を改めて構築することが欠かせない。
とはいえ国とは「是々非々、言うべきことは言う」との姿勢で臨む。基地問題もそうだ。基地返還の確実な実現に向け協力してもらい、言うべきことはしっかり言う。普天間飛行場や那覇軍港など、嘉手納基地より南の千ヘクタールを超える基地の返還が実現することになっている。その実現には返還計画が止まったままとなっているものを目に見える形で進める必要がある。