学校のクーラー設置遅れに中学生議員が改善案 宮古島こども議会


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「宮古島こども議会」で、鋭い質問を市当局に投げ掛ける中学生=14日、宮古島市議会

 【宮古島】「宮古島こども議会」(宮古青年会議所主催)が14日、宮古島市議会で開かれた。市内10中学校から21人の「議員」が出席し、宮古島の環境問題や、教室へのクーラー設置状況など学校施設についての質問を、一般質問形式で市当局に投げ掛けた。傍聴席には保護者や教諭らが駆け付け、様子を見守った。

 議会では、21人が環境問題、JTAドーム宮古島運営関連、若者の流出、学習環境、災害対策の項目ごとに五つの「会派」に分かれて質問した。

 海岸や街中でのごみのポイ捨てについて質問した上原史月輝(ふづき)さん(久松中3年)は、観光客が増加する宮古島市のごみ問題は「受け入れ側の宮古島の課題」とし、市民だけでなく観光客にも処理費用を負担してもらうための入島税導入や納税からの費用負担の検討を提案した。学習環境では、西川耀渚(てるな)さん(砂川中3年)が教室のクーラー設置について質問。設置が遅れている現状を指摘しつつ「環境の悪い教室に優先して取り付けができないか」などと提案した。

 市側は下地敏彦市長はじめ、各部長らが答弁に立った。一般質問の予定時間が過ぎていたことから、議長の安元龍一郎さん(平良中3年)が「市当局の皆さんは答弁を簡潔に」と指摘する場面もあった。

 災害対策について質問した川満一花さん(狩俣中3年)は、議会を終え「市内の他の中学の質問や行政の人たちの答弁から、それぞれの学校や地区で問題意識や考え方が違うのだと勉強になる良い機会だった」と感想を述べた。