「妊娠中に飲酒」14%、喫煙は5% 那覇・浦添、協会けんぽが調査


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全国健康保険協会沖縄支部が妊婦の栄養調査の概要を説明した健康づくり推進協議会会合=21日、那覇市の同支部

 沖縄県の那覇市と浦添市在住の妊婦のうち、妊娠中に飲酒しているのは14%、喫煙は5%に上ることが全国健康保険協会(協会けんぽ)沖縄支部の調査で22日までに分かった。妊娠中の喫煙は生まれてくる子どもの体重の低下につながるとの結果も出ている。協会けんぽは「想定していたより高い数値だ。飲酒も喫煙も習慣化するので、啓発や若年層への教育に力を入れていきたい」としている。

 2013年7月~14年3月にかけて調査を実施。那覇市と浦添市の協力を得て、親子手帳(旧母子手帳)を取りに窓口を訪れた女性2162人を対象に食習慣などについて尋ねた。沖縄は全国と比べて2500グラム未満の低体重児の出生率が高いことから、妊娠期の栄養状況を調べて原因を分析する狙い。

 質問の作成や結果分析は東京大学大学院と共同で行った。対象者の平均年齢は30・5歳で、20歳未満は3・4%に当たる74人、35歳以上は27・4%に当たる593人だった。飲酒状況を尋ねたところ「摂取なし」1850人、「摂取あり」は312人(14・4%)。喫煙については「吸わない」とした人は1592人で、「妊娠を知ってやめた」は270人、「吸っている」は107人(5・0%)、回答なしは193人だった。

 厚生労働省によると、16年度の全国平均で妊婦の飲酒率は1・3%、喫煙率は2・9%。調査手法や時期が異なるため単純に比較はできないものの、全国平均を大きく上回っている。