玉城氏、出馬要請を受諾 26日に正式表明 知事選


この記事を書いた人 大森 茂夫
調整会議からの出馬要請後、関係者らと握手を交わす玉城デニー氏(右)=23日午後3時5分ごろ、沖縄市美原の玉城デニー事務所

 翁長雄志知事の死去に伴い9月30日に投開票される沖縄県知事選に向け、県政与党や労働組合などでつくる調整会議(議長・照屋大河県議)は23日、自由党幹事長で衆院議員の玉城デニー氏(58)を擁立することを全会一致で決めた。同日、沖縄市内で玉城氏に出馬を正式に要請した。要請後、玉城氏は記者団に「非常に光栄で、しっかりと受け止めたい。できるだけ早く表明できればと思う」と述べ、受諾の意向を表明した。

 周辺によると、玉城氏は26日に後援会の同意を得て、出馬を正式表明する予定。知事選は既に出馬を表明している前宜野湾市長の佐喜真淳氏(54)と玉城氏の事実上の一騎打ちとなる。

 翁長知事の急逝を受けて後継候補の人選に着手した調整会議は、翁長氏の生前の音声記録を踏まえ、玉城氏と金秀グループ会長の呉屋守将会長から擁立を目指すことを確認した。23日の会合で2氏への意向確認の結果などが報告され、玉城氏に知事選出馬を要請することを決めた。

 出馬要請で照屋議長は「『翁長知事の遺志を引き継ぐ人』『オスプレイ配備撤回、普天間飛行場の県内移設断念の建白書実現に全力で頑張る人』という選考基準に照らして最適任であること、翁長知事の信任の厚い人であることを確認し、決定した」と述べ、玉城氏に要請書を手渡した。

 玉城氏は「翁長知事は沖縄の歴史、伝統に根ざし、将来自立できる経済を含めた道を目指していた。それはやはり平和でなければいけない。これ以上沖縄に新しい米軍基地はいらないと断言していた。あらゆる遺志を引き継ぐことを胸に決定していく」と話した。