【中国時報】歴史教育巡り論争 中国史の扱いに批判


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 教育部が進める「12年国民教育」(小中学校9年と高校3年を合わせた台湾の国民教育)の高校歴史課程要綱を巡り、中国史を東アジア史の枠組みに入れるかどうか、激しい論争が巻き起こっている。台湾文化教育研究協会は「反中国化歴史課程要綱」座談会を開き、記者会見した。それによると、教育部が主導する歴史課程要綱は、徹底的に中国化されたものか、日本にこびたものになっているという。そのため、台湾と中国の歴史・文化・民族関係は切り離して考える必要があると主張する。

 今年8、9月で課程要綱案が決定し、出版社に引き継がれて教科書の作成作業が始まる。その後、台湾の国民教育院が審査を重ねて討議し、2019年に完成する。時間が迫っていることから、「たとえ司馬遷でも、完成させることはできないだろう」と話す。

 これに対して、台湾師範大学東アジア学部の張崑将教授は、自身が大学で東アジア史を教えているが、それでも高校生の歴史課程で、中国史を東アジア史の中に入れることには反対だという。