部員10人、宮古工勝つ 沖縄県高校野球秋季大会第2日


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 高校野球の第68回県秋季大会第2日は9日、北谷公園野球場とアトムホームスタジアム宜野湾で2回戦を行った。宮古工業は終盤に勝ち越し、3―1で浦添に勝利した。美来工科は七回に7得点を挙げてコザに10―6で逆転勝利した。那覇商業は中盤から連続で得点を重ね、6―1で八重山農林を退けた。南風原は那覇西を7―0、沖縄カトリックは南部商業に8―1とそれぞれコールド勝ちを収めた。首里―名護は降雨のためにノーゲームとなり、11日正午から北谷公園野球場で行う。

◆エース宮城、変幻投球

宮古工―浦添 浦添打線を1失点に抑え完投した宮古工の宮城凌我=9日、北谷公園野球場(古堅宗陽撮影)

 宮古工業は夏の大会を経験した10人で今大会に臨み、初戦の浦添戦を3―1で制した。左腕エースの宮城凌我が粘り強い投球で1失点完投でゲームを締め、昨年の秋季大会以来の公式戦勝利をつかんだ。4月に就任し、初めての勝ち星に大浦陸監督は「力のある子どもたちだったので結果を残してあげたかった。10人で頑張ってきて良かった」と喜びの表情の中、瞳は少し涙ぐんでいた。

 三回に先制するもすぐに追い付かれ、膠着(こうちゃく)状態が続いた。先発した宮城は「試合が楽しみでわくわくしすぎて寝不足だった」というものの、左腕を体で隠すようなフォームから角度をつけるオーバースローとスライダーの曲がり幅を大きくするスリークオーターと使い分けて、浦添打線を抑えた。

 七回に連続の四球と内野ゴロの間に1点リードし、二死一塁で捕手・佐和田優翔が打席に立った。「宮城を楽にさせたかった」と高めの直球を振り抜き左中間を破る適時二塁打で2点差に広げた。最終回も宮城はマウンドに立ち、先頭打者に出塁を許すも2連続三振と内野フライで勝負を決めた。浦添の上間理博監督は「球の出どころが見にくく手こずった。いい投手で脱帽です」と相手エースをたたえた。

 好投した宮城だったが、後半に球威が落ちた反省もある。「もっと少ない力でいいボールは投げられる」とフォーム改善をし、さらなる勝利をつかみにいく。
 (屋嘉部長将)

<きのうの結果>
▽2回戦
宮古工 3―1 浦添
美来工科 10―6 コザ
那覇商 6―1 八重山農林
沖縄カトリック 8―1 南部商
  (七回コールド)
南風原 7―0 那覇西
  (八回コールド)

<11日の試合>
▽2回戦
【北谷】正午
 首里―名護