政治
知事選 9・30

沖縄県知事選 両陣営こう戦う 支持拡大 動き加速

 30日投開票の沖縄県知事選は13日の告示により、県政最大の政治決戦の火ぶたが切られる。佐喜真淳氏の陣営幹部である国場幸之助自民党県連会長と、衆院議員の玉城デニー氏の選挙母体「ひやみかちうまんちゅの会」会長の呉屋守将金秀グループ会長に、今知事選の争点や意義、選挙戦への意気込みなどを聞いた。


【佐喜真陣営】国場幸之助氏 普天間返還 最大の主張


 国場 幸之助氏

 ―今回の知事選の争点、意義は何か。

 「争点は沖縄の未来だ。沖縄の復帰後の県知事は問題提起型と問題解決型の繰り返しだ。大田昌秀知事の後に稲嶺恵一知事が誕生したように、翁長雄志知事の後は佐喜真淳知事がふさわしいと思う。翁長知事が命を懸けて訴えてきた問題提起の後には和を尊重する対話、協調を尊重する佐喜真知事の役割が必要だ。これは県民の知恵であり、沖縄のしたたかさだ。そこで復帰50年の大きな節目で次の振興計画をつくっていく」

 ―辺野古の問題に触れていないことについては。

 「普天間の問題をどう解決するか。何が課題かという部分が抜け落ちている。解決論として移設先の賛成、反対というのはどういう意味があるのか。争点を先鋭化させて、メディア的に分かりやすいかもしれないが、それが普天間の固定化を阻止できるのか。一日も早い固定化の阻止を実現する。それが最大の主張だ」

 ―これまでの手応えは。

 「前宜野湾市長として宜野湾市や中部地域では知名度があると思うが、那覇など他の地域では玉城デニーさんに比べて知名度では劣っていると正直に思う。だから佐喜真淳という予定候補者と政策を一人でも多くの有権者に伝えていきたい。勢いは出てきている」

 ―自公維連携は円滑か。

 「自民と公明は中央でも連立政権で一緒に選挙もやってきた。それに維新が加わり大変力強い。ただこれは県民の会があり、会と自民党、会と公明党、会と維新というブリッジでの支援だ。各党の支持母体も違うし、選挙の手法というか文化も違う。支持層も違うので相乗効果が効いて、従来届かなかった支持層にもどんどん手が届いている。とても効果的だ」

 ―政策の浸透度は。

 「県民所得300万円を掲げ、子どもの貧困、それを解決するための経済格差を是正する。子どもの保育、給食費、医療費を無償化し、北部の基幹病院は地元の負担なくできる形を目指す。こういうメッセージは非常に共感されている」

 ―告示後の活動は。

 「本人の主張、政策、決意を訴え、佐喜真さんの話を聞いた人それぞれが分身として、いろんな地域で伝えていく。そういう取り組みを中心に進める」

 ―投票率予想と得票目標は。

 「65%。重要な歴史的な選挙になる。得票の目標は36万だ」

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<選対アピール>県民の暮らし最優先

 沖縄経済は好調とされるが、1人当たりの県民所得や非正規雇用率、子どもの貧困率など、いずれも全国最下位にとどまっている。私たちは、県民の暮らしを最優先と訴えていく。地域や家庭にきめ細やかな支援をすることで、県民所得300万円、子どもの保育・給食費・医療費の無償化を実現する。基地返還を確実に進め、その跡地をダイナミックに利用することで新たな沖縄を築いていく。


 

【玉城陣営】呉屋守将氏 翁長路線継ぎ平和希求


 呉屋 守将氏

 ―知事選の争点と意義は。

 「翁長雄志知事の遺志を引き継いで謝花喜一郎副知事が辺野古埋め立て承認を撤回した。その路線を引き継ぎ、新時代沖縄を築いてもらいたい。平和を希求しながら明るく楽しい沖縄づくりが翁長さんの志だった。それを実現するのが私らの大きな使命だ」

 ―告示直前の手応えは。

 「いろんな場所で『自分もデニー応援しているよ、呉屋さんも力貸してね』と聞く。9日の名護市議選でも、公明党の議席を合わせると辺野古新基地建設反対が15議席、容認が11議席。明らかに反対が多い。政府の無理強いは続かない」

 ―前回知事選で翁長雄志氏を推した経済界の一部が自主投票を決めるなど4年前の枠組みに変化がみられる。態勢づくりの進捗(しんちょく)は。

 「オール沖縄会議を僕が先に抜けたのは首長選挙に連敗する中で全く反省がないため緊張感を与えるつもりで、あえて引いて県民投票を呼び掛けた。県政与党、労組も最後は県民投票を一緒にやりましょう、と同じ隊列に加わってもらったのは大きい」

 「事務所は革新系と保守系二つ作った。那覇市長選対も国道に構えており、セットでやりたい。翁長知事がデニーさんと私の名前を音声で残したのは『呉屋さん、あんたバックアップに回ってくれ』という一流の仕掛けだろう。私は一心同体になって支える」

 ―政策の特徴や浸透度は。

 「みんなが主人公。多様性に富んだ、ウチナーンチュが光り輝く未来づくりをやることだ。若い人もおじいもおばあもみんなで沖縄という大きな将来ビジョンを描く。浸透度はまだ20%くらいだが知名度は負けない。政策が浸透していけばいい戦いになる」

 ―投票率の予想と目標得票数は。

 「68%という高い目標を設定している。得票数は翁長さんが4年前に獲得した36万に5万上乗せし、41万弱、40万8千くらいだ」

 ―告示後の活動は。

 「企業経営と同じで日々目標達成したか、目標までどれだけ足りないかをチェックする。三連休が2回あるので、期日前投票にも力を入れる。緊張感を持ち、1票でも2票でも集める。人任せにしない」

 ―普天間飛行場閉鎖に向けた具体的な方策や新基地建設阻止の手法は。

 「知事を先頭に普天間の危険性、必要性をどう国民、県民に証明するか、政府を追及し、証明できないなら返してもらう。県民投票で国際的に問題を発信することも大きい」

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<選対アピール>自立する沖縄を構築

 今回の選挙は、辺野古新基地建設を県民が認めるか認めないか。どのような経済発展を目指すのか。沖縄のアイデンティティーが問われる選挙だ。辺野古新基地を阻止し、普天間基地を閉鎖、返還させよう。21世紀ビジョンの実現、アジア経済戦略構想の着実な実施で、自立する沖縄を構築しよう。県民の心を一つにして、玉城デニーと共に「新時代沖縄」を切り開いていこう。