画面操作で「119」 那覇市消防局、音声通報困難者向け導入


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画面操作で緊急通報できるシステム(ドーン提供)

 那覇市消防局は、聴覚・言語に障がいがあり、音声での119番通報が困難な人を対象にした緊急通報システム「NET119」を2019年4月から導入する。県内で初めて。12日の那覇市議会一般質問で、大城幼子氏(公明)の質問に島袋弘樹消防局長が答えた。新システムでは、スマートフォンの画面操作による通報や、衛星利用測位システム(GPS)機能で位置情報の把握が可能になる。

 同システムは、政府が20年度までに全国の消防本部での導入を目指している。那覇市消防局は、高機能消防司令システムの運用開始に合わせて導入を決めた。 那覇市によると、聴覚に障がいがある人が約1250人、言語に障がいがある人が約150人いる。その中でスマートフォンのアプリ操作ができる人が対象になる。これまでは、ファクスやメールでの緊急通報システムがあったが、ファクスだと自宅からの通報に限られることなど、不便が生じていた。

 新システムでは、スマートフォンのチャット機能などで文字による会話が可能になる。

 システムの利用には、事前に消防局に申請、登録が必要。市消防局は、19年2月をめどに利用希望者を対象にした説明会の開催を予定している。