高校野球の第68回県秋季大会第9日は24日、北谷公園野球場など3球場で4回戦を行い、8強が決まった。第2シードの沖縄水産は北山を5―1と引き離し、第3シードの具志川商業は10―8で中部商業との打撃戦を制した。南風原は4―1で豊見城南を退け、普天間は6―1で美来工科に快勝した。宜野湾は初回に先制して3―0で北谷を零封した。コールド試合は計3試合。嘉手納が12―1で那覇商業に五回コールド、第4シードの興南は与勝から着実に点を奪い9―2で七回コールド、沖縄尚学も10―1の七回コールドで西原を退けた。準々決勝は29日、コザしんきんスタジアムと北谷公園野球場でそれぞれ2試合を行う。
◇沖水 じらす打線奏功
夏の大会、2年生主体で38年ぶりに4強入りした強敵の北山を相手に、沖縄水産が5―1で快勝。回ごとに攻め方を変え、相手投手のリズムを乱す作戦が奏功した。6安打で5得点の攻撃に、上原忠監督は「難しい試合になると思っていたが、うまくいった」と胸をなで下ろした。
相手の実力のある長身エースに対し「さまざまな手を使って投球をじらす」作戦を実行した。初球から思い切り振りにいったり、逆に2ストライクまでじっくり待ち粘り、球数を多く投げさせたり。犠打もはさみ、とにかく気持ち良く投げさせない工夫を凝らした。相手バッテリーは徐々に呼吸が合わなくなり、配球に首を振る回数も増え、制球も乱れていった。
無得点で迎えた四回、四球で出塁した打者を犠打で進め、5番・國吉吹の中前安打で先制。五回は先頭の瀬長宙が3球目の甘く入ったストレートを振り抜き、フェンス直撃の二塁打に。その後も金良涼介のバントヒットや四球も味方し、一挙4得点し突き離した。
効果的な得点の取り方が投手陣にも好影響となり、北山の強力な打線を、左右の両エースで1失点に抑えた。先発し、五回まで被安打2無失点でしのいだ上原一帆は「ピンチの時でも、捕手との呼吸は乱れず、落ち着いていた」と振り返り、「あと2勝で九州。しっかり投げていきたい」とチームをけん引する意気込みを示した。
(喜屋武研伍)
◇24日の結果
▽4回戦
嘉手納 12―1 那覇商
(五回コールド)
沖縄水産 5―1 北山
沖縄尚学 10―1 西原
(七回コールド)
普天間 6―1 美来工科
宜野湾 3―0 北谷
南風原 4―1 豊見城南
興南 9―2 与勝
(七回コールド)
具志川商 10―8 中部商
◇29日の試合
▽準々決勝
【しんきん】10時
嘉手納―普天間
沖縄水産―南風原
【北谷】10時
興南―宜野湾
具志川商―沖縄尚学