あすの農業へ課題共有 沖縄・伊江村 若手農家が初の交流会


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 【伊江】農業や畜産などを営む村の若い農家たちが集い、交流を深めながら日頃の活動で課題や技術などを共有し、経営の向上を図ろうと「伊江村農業青年交流会」(主催・村、JA伊江支店、村農業委員会)が12日、同支店で開かれた。交流会は初開催で、葉たばこや花卉、畜産など20~40代の農家ら約50人が参加した。

村の農業振興に向け、現状や課題解決への意見を出し合いメモをする参加者ら=12日、JAおきなわ伊江支店2階ホール

 各団体の代表が現状や課題について報告し、各グループに分かれて「村の農業振興について」をテーマに、現状や課題解決に向けてディスカッションした。現状では「地下ダムが完成し、かん水作業が楽になった」「補助事業で施設などが導入できた」といった意見が出された。

 一方で「従業員の確保が困難」「機械の購入や更新に多額の費用がかかる」などの課題が挙がり、解決に向けて「外国人労働者の雇用」「従業員の宿泊施設」などを求める要望もあった。

 島袋秀幸村長は「島の若い農家が一堂に集まり、さまざまな意見が聞ける有意義な会となった。皆さんと一緒になって村の第1次産業を盛り上げよう」と激励した。

 花卉農家で同支店花卉部会の大城一樹部会長は「初めての取り組みで大変良かった。若い農家同士が大勢集まる機会はないので、定期的に開催してもいい」と話した。

 また、北部農林水産振興センター農業改良普及課の知念康太さんと、伊江村駐在の嘉手苅佳太さんによる土壌分析や土づくりについての講演もあり、参加者は熱心に聞き入っていた。

 (金城幸人通信員)