養殖カキ試食 高評価 沖縄・うるま 石川漁協で商品化に期待の声


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うるま市赤野で養殖されたカキを試食用に調理する関係者=25日、石川漁業協同組合

 【うるま】カキ養殖に取り組む沖縄県うるま市の石川漁業協同組合などでつくる「沖縄での牡蠣(かき)養殖を実現させる研究会」は25日、市石川の同漁協で養殖試験カキの試食会を開いた。試食会には島袋俊夫市長や漁協関係者などが参加し、昨年8月から市赤野で養殖したカキを試食し、舌鼓を打った。

 生物資源研究のバイオジェットと石川漁協は、金武湾沿岸で生息が確認されたポルトガルガキと呼ばれるカキ「クラスオストレア・アンギュラータ(学名)」の養殖試験に取り組んでいる。石川漁協での養殖事業は8月から本格化しており、沖合の養殖場での育成などを経て、来年6月に収穫する予定。約1万~1万5千個を見込んでいる。

うるま市赤野で養殖されたカキ

 研究会の取り組みと計画について、バイオジェットの塚原正俊さんが報告した。塚原さんは「ポルトガルガキは養殖対象として価値が高く、商品化に適している」と話した。

 焼き立てのカキを試食した漁師の平良聖人さん(26)は「味が濃厚でクリーミー。商品化も期待できる」と話した。

 石川漁協の若津武徳組合長は「市の将来の特産品にしていきたい。実験を重ねながら若手の育成にも取り組みたい」と意気込んだ。