嘉手納、興南4強 沖縄県高校野球秋季大会 準々決勝


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 高校野球の第68回沖縄県秋季大会第10日は1日、沖縄市のコザしんきんスタジアムで準々決勝2試合を行い、嘉手納と興南が勝ち上がり、準決勝で対戦することが決まった。嘉手納は持ち前の打撃力で畳み掛け、10―2で普天間を下した。興南は4回から連続得点し7―0の七回コールドで宜野湾を退けた。準々決勝の残り2試合は2日午前10時から同球場で行い、沖縄水産―南風原、具志川商業―沖縄尚学のカードとなっている。

◆鮮やか打ち勝つ野球/嘉手納、安定の勝ち上がり

嘉手納-普天間 5回2死一、二塁、逆転の適時打を放つ嘉手納の平典士=1日、コザしんきんスタジアム(喜瀨守昭撮影)

 一回裏に先発投手親泊泰誠の暴投2つで普天間に先制点を許した嘉手納は、バッテリーがすぐに修正すると、打線が相手投手陣を捉えて圧倒。嘉手納を象徴する打ち勝つ野球で準決勝に駒を進めた。

 練習から低めの投球がワンバウンドしていた。「荒れそうだ」(親泊)と懸念していた通り初回に1失点。不安定なスタートとなったが、ベンチに戻った時の「割り切って制球重視でいこう」(大蔵宗元監督)の一言で持ち直し、力で押すような投球を修正した。八回に石川銀にマウンドを譲るまで被安打1と、ほぼ三者凡退の粘投だった。

 二回に振り出しに戻した打線は着実に相手投手陣を攻略していく。五回に併殺後の2死から4番石川、5番新垣翔也の連打に、夏の遠征時の脱臼で万全とは言えない6番平典士が「自分がつないで投手陣を楽させたい」と中方向へ適時二塁打を放ち逆転。これで波に乗ると七回に3点、九回に4点と畳み掛けた。

 特に4安打としっかり球をミートした町田宗音は「走者をためるため、引っ掛けずに逆方向へ流す練習をしてきた」とまずまずの手応え。「準決勝も1点でも多く取りたい」と意気込んだ。

 大会を通して安定した勝ち方を見せるナインに大蔵監督は「バッテリーの早い修正で守備もうまくアウトを取れた。打線もスイングがしっかりしている。『明日はもっと良くなる』姿勢で強くならなければならない」と準決勝の興南戦に向け、気を引き締めた。
 (嘉陽拓也)

<きのうの結果>

▽準々決勝
嘉手納 10―2 普天間
興 南 7―0 宜野湾
  (七回コールド)

<2日の試合>

▽準々決勝
【しんきん】10時
沖縄水産―南風原
具志川商―沖縄尚学