プロバスケットボールBリーグが4日に開幕した。琉球ゴールデンキングス(西地区)の今季初試合は6、7日、秋田県のCBAアリーナ★あきたで、秋田ノーザンハピネッツ(東地区)とのアウェー2連戦となる。キングスは昨季、選手の大幅入れ替えと佐々宜央HCの新体制でチャンピオンシップ4強と結果を残した。今季は新加入4選手に加え、沖縄市出身の並里成が戻って来た。豊富なガード陣による多彩な戦術が期待される。佐々体制2年目でチームとしての経験値も積んでおり、今季はさらなる上昇気流をつかみにいく。
◆就任2年目・佐々宜央HCに聞く/一個一個のプレーこだわる
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チームを率いて2年目となる佐々宜央HC。「一つのプレーにこだわる」意識の共有を掲げる指揮官に、今季にかける思いや選手に求めること、描く勝ちパターンなどを聞いた。(聞き手 嘉陽拓也)
―新チームの状況は。
「昨季とは違う思考でバスケをしている。悪くない」
―昨季、Bリーグの頂点に届かなかった。
「状況判断が大事だが、昨季はまじめな選手が多く、考えさせすぎては良くないと、あまり触れなかった。今年はそこにアプローチしていく。情報を与えながら選手が最後に状況判断やゲームの理解を深めれば昨季の悔しい思いを乗り越えると思う」
―橋本や並里が加入し、ガード陣が増えた。
「僕のバスケは外回りが相手守備を崩していかないと長所が生まれない。現代バスケはピックアンドロールが無視できない。PGの橋本や並里はキャラと技術と能力がある。身長の低さはマイナス要因であり、リバウンドに勝ち、大きい選手をどう守るかという課題は多い。ゾーン守備などの戦略で戦う」
―2年目で、新加入選手にも求めるレベルも高くなるか。
「橋本は日本代表で一緒で、寒竹も学生時代から付き合いがある。ジェフ・エアーズはこれから。ジョシュ・スコットはすんなり物事が入っていく選手だ」
―バスケは経験値が重要視される。今回、30代の選手も増えた。
「寒竹は玄人プレーで、明るくよくしゃべってコーチングしやすい。橋本の守備でのリーダーシップ、並里の攻撃性は今年のカラーになる。2人は個を生かしながら周りを巻き込む。岸本は最後にシュートにいくキャラクターで気持ちもそうなっている」
―描く勝ちパターンは。
「機転を利かして、しつこく守備して、攻撃では中を割って40分間ダメージを与えて、気づいたらリードしていきたい。インサイドの選手も体張って仲間を生かすので、ガード陣が頑張ってほしい」
―岸本主将は結果にこだわるといっているが佐々宜央HCは。
「去年のベスト4の上は決勝。目指すのはそこなので、一個一個のプレーでこだわりたい。60勝全勝はなかなかないと思うが、一つのプレーがいかに勝ちにこだわっているか、そこが表現するべき点だと思う」
―沖縄市で建設が進む1万人アリーナが完成すれば多くの人が詰め掛ける。
「(木村達郎)社長にも言われているが、アリーナの一番上の席から選手は小さく見える。見に来てくれる人のため、そこ(一つのプレーにこだわること)に意識を持っていきたい」