「九州も制し全国へ」 スタンド歓喜 秋季高校野球 沖水、興南決勝へ


この記事を書いた人 琉球新報社

 沖縄水産高が19季ぶり、興南高が2季ぶりに九州大会出場を決めた。第68回県高校野球秋季大会準決勝があった6日、沖縄市のコザしんきんスタジアムの勝者スタンドは喜びに沸き、熱気に包まれた。目指すはいずれも「春の全国選抜へ」。県勢はここ2年、選抜への出場がなく、両校の応援団は20日に熊本県で開幕する九州大会での必勝を願った。

興南ナインに声援を送る興南応援団=6日午前、沖縄市のコザしんきんスタジアム
ナインを決勝進出を後押しした沖縄水産の応援団=6日午後、沖縄市のコザしんきんスタジアム

 沖水高の応援席には、新調された古豪伝統のセーラー服に身を包んだ野球部員7人の姿があった。今大会を引っ張って来た左腕エース上原一帆選手の父・一哲さん(41)は「沖水が全国で輝いていたとき、テレビで見ていた。息子らが引っ張る姿を見られるなんて、うれしい」と喜びもひとしおだ。2年生で野球部の喜屋武時人さん(17)は、接戦をはらはら見守りながらも「(先発の)國吉吹が抑えてくれると確信していた」という。「九州でもしっかり勝ち、全国の舞台で『沖水』の名を広めたい」と意気込んだ。

 おそろいのオレンジ色のTシャツを着て応援したのは興南高野球部保護者会。仲本厚志会長(49)は「初回のピンチをしのいで、2点先制できたのが大きい」と振り返る。7日の沖水高との決勝には「マークされるその上を行き、勝ってほしい」と注文。九州でも「十分に力を出し、選抜に出場してほしい」と期待を込めた。