経済、子育て争点に 豊見城市長選告示 保守票分裂か


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 【豊見城】7日告示、14日投開票される豊見城市長選は、前市議の宜保安孝氏(41)=自民、維新、希望推薦、前市議の山川仁氏(44)=社民、共産、社大、自由、国民民主、立民推薦、3期目を目指す現職の宜保晴毅氏(50)=無所属3氏の三つどもえの決戦となる見通しだ。3氏は経済振興策や子育て・教育支援策などを争点に前哨戦を展開している。現市政に対する市民の評価が問われる。

 豊見城市は現在5期20年の保守市政が続いている。前回2014年の市長選は自公が推薦する現職と、社民や共産、社大が推薦した候補の保革一騎打ちで、2699票差で現職が勝利した。

 一方、今回は自民や維新、希望が推薦する宜保安孝氏と、保守系の現職・宜保晴毅氏が特定の政党の推薦を受けずに出馬し、保守分裂となった。さらに、市政野党が擁立した山川氏も、現県政を支持する保守・中道の市町村議会議員でつくる「新しい風・にぬふぁぶし」の支持を受けており、保守層の票が分裂する可能性がある。

 過去2回の選挙で現職を推薦した公明は、今回は自主投票を決めた。公明票の行方も選挙の鍵となる可能性がある。

 宜保安孝氏は48自治会との行政懇談会の実施を掲げ、中心街区の整備による産業振興、部活動の派遣を支える基金の創設や中学卒業までの医療費無料化などを訴えている。

 山川仁氏は行財政改革検討委員会の新設や委託業務の見直しなどを提案。習い事代金の助成による子育て教育支援や高校卒業までの通院医療費無料化などを訴えている。

 宜保晴毅氏は2期8年の実績を強調。メディカルツーリズム推進などによる経済活性化やひとり親世帯などへの居住支援、中学卒業までの医療費無料化などを訴えている。