豊見城市長選 選挙戦最終盤 候補者に聞く


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 【豊見城】14日に投開票される豊見城市長選は11日、三日攻防に突入した。立候補した新人で前市議の山川仁氏(44)=社民、共産、社大、自由、国民民主、立民推薦、新人で前市議の宜保安孝氏(41)=自民、維新、希望推薦、現職で3期目を目指す宜保晴毅氏(50)の各陣営は、地盤固めや浮動票の獲得へ向け総力戦を展開している。3候補者に選挙戦の手応えや終盤戦の取り組みなどを聞いた。(聞き手・半嶺わかな)

(左から)山川仁氏、宜保安孝氏、宜保晴毅氏

<山川仁氏>財源確保し子育て支援

 ―選挙戦の手応えは。

 「9月30日に玉城デニー知事が誕生してからぐっと流れが変わったように感じる。街頭でも多くの方に声を掛けてもらうようになった。知事選を皮切りに手応えが良くなっている」

 ―最終盤はどう取り組むか。

 「広く市全体を回りたい。最も訴えていくのは経済と雇用だ。豊見城市は平均年齢約40歳という若いまちだ。若い人たちが働くまちとして経済の活性化は必要不可欠だ。玉城知事と連携して、豊見城市が新時代の玄関口となるように取り組む。そのことをしっかり訴えていきたい」

 ―あらためて選挙の争点は。

 「豊見城市に今ある課題をいかに実現していくか。子どもの育つ環境を整備しないといけない。私は『子ども改革』を目玉にしている。また、子どもたちの政策を十分に実現させるためには、もちろん財源が必要になる。政策の2本柱として、財源をしっかり確保した上で子育て政策に取り組む。財源確保と子育て支援が争点だ」

 ―最後に訴えたいことは。

 「私は市民との対話を忘れず、市民の声を聞きながら市政運営に努めていく。翁長雄志前知事の遺志をしっかり引き継ぎ、玉城知事とも連携しながら、誠実にぶれない市政運営に努めていきたい」

<宜保安孝氏>行政懇談会の声生かす

 ―選挙戦の手応えは。

 「週を追うごとに期待の声が高まっている。特に告示後は今までになかった反応があり、家から出てきて手を振ってくれる人も多い。市民に支えられながら選挙活動を行うことができていると感じている」

 ―最終盤はどう取り組むか。

 「なるべく多くの人と触れ合いたい。また、無党派層への浸透に取り組む。県知事選と違い、豊見城市を良くするための選挙だ。市のかじ取り役として誰が一番ふさわしいのかを訴えていく。若年層には、市内の認可園やさまざまな団体から推薦を得ていることなどを訴え、事業者と手を取り合って政策を実現できることを伝えていきたい」

 ―あらためて選挙の争点は。

 「誰が一番市民の声を聞き、掲げた政策を確実に実現、実行できる候補者なのかということが争点だ。私は地域行政懇談会を開き、市民の声を大事にする」

 ―最後に訴えたいことは。

 「今回の選挙は2020年から10年間の市の総合計画をつくる市長を選ぶことになり、重要な選挙だ。一番若くて行動力のある私が市長になることで、若者の声を吸い上げ、高齢者の意見に耳を傾けることができる。福祉の向上、地域の活性化、市民との信頼を取り戻すことができるのは私しかいない」

<宜保晴毅氏>待機児童の解消を実現

 ―選挙戦の手応えは。

 「出陣式に多くの方に来ていただき、私の思いが伝わったと感じている。南部の前首長3人の言葉もあり、後援会も今まで以上に頑張るという気持ちが強くなった。自転車で市内を回ると市民の反応がとても良く、手応えを感じている」

 ―最終盤はどう取り組むか。

 「これからは各地の地域ごとの政策と、市全体の政策の訴えに力を入れる。特に福祉だ。子育てから高齢者の生きがいづくりまでしっかり訴えていきたい。そのために必要な財源確保の方策は、企業誘致しかないと思っている。企業誘致をPRし、税収アップと所得の向上を訴えていく」

 ―あらためて選挙の争点は。

 「2期8年の今の市政の継続を選ぶのか、刷新を選ぶのかが争点だ。私はしっかり実績を残しているので、新人を選ぶ理由は私の中では見当たらない」

 ―最後に訴えたいことは。

 「2期8年、私は選挙で示した政策以上のことを実績にしてきた。観光産業の創出をはじめ、新庁舎と新消防庁舎建設、学校の耐震化と新設など、約束したほとんどのハード事業を実現してきたと自負している。ただ、待機児童の解消と15歳以下の子ども医療費無料化はまだ達成できていない。これを3期目は必ず実現することを約束したい」