沖尚男女、敵なしV 沖縄県高校新人テニス


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 テニスの第36回沖縄県高校新人競技大会最終日は16日、那覇市の奥武山公園庭球場で行い、団体男子決勝は沖縄尚学が3―0で興南を下し、14連覇を達成した。女子も沖縄尚学が決勝で小禄を3―0で制し、10連覇を成し遂げた。男女の上位2校は第41回全国選抜高校テニス大会九州地区大会(11月、沖縄)のAブロックに、男女3位校は同大会Bブロックに出場する。

◆男子、「上のステージ」照準/次は九州完勝

男子決勝ダブルス 決勝も相手を圧倒した沖縄尚学の大村駿斗(左)と新垣勇斗=16日、奥武山公園庭球場(古堅宗陽撮影)

 男子決勝、沖縄尚学は興南を相手に危なげなく勝利を収め、14連覇を達成した。積極的なゲーム展開をつくり出した選手らに仲田達司監督も「一人一人が上のステージで勝つために何が必要かを理解していた。九州や全国大会に行く気持ちが見えた」と手応えを示した。

 主将の仲間舜は準決勝までは1ゲームも失わなかったが決勝は8―1。しかし、ミスではなく「自分から狙いにいった結果で、自分のプレーはできた」。いずれの試合も内容にもこだわったという。

 勝ち上がるごとにチームがしっかり調子を上げてきたのも今大会の特徴だった。決勝で8―0と快勝したダブルスの大村駿斗と新垣勇斗も「大会一番の内容。ファーストサーブも入り、リターンの成功率も良い」と満足げ。「今大会の課題を修正し、九州大会でも一つも落とさず勝ちたい」と県外の強豪との対戦に意気込む。

 九州大会は今回、沖縄で開催される。初戦に勝てば第1シードで今夏の全国総体3位の大分舞鶴と対戦する。仲間は「残りの時間で自分たちを磨けば、大分も負ける相手じゃない。本気で勝ちにいきたい」と力を込めた。
 (嘉陽拓也)

◆決勝で3―0も課題/女子、九州へ修正誓う

女子団体決勝 沖尚―小禄 中盤から修正して息を合わせる沖尚の平林夏帆(手前)と藤永笑子

 女子決勝で小禄と対戦した沖縄尚学は第1シングルスの高岡鈴蘭、第2シングルスの松本祐華がスムーズに勝負を決めたが、第1ダブルスの平林夏帆と藤永笑子は第1ゲームを落としたところから勝利に向けての戦いが始まった。

 少し堅い状態で入り、ファーストサーブの精度が上がらなかった。平林は「ちょっと消極的になった」と振り返る。第2ゲーム前に、平良和己監督は「ボレーが前ではなく、威力が落ちる体の横から打っている」と即座に助言。2人はグリップの握りも修正し、奪い返した。

 ただ、試合全体を通しては課題も残り、藤永は「自分が前衛の時、相手後衛のボールをボレーで打ち返すポーチが決まらず、ポイントを奪われてしまった」と苦笑い。8―2の結果に「練習よりうまくいかなかった」と平林も反省しきりだった。

 他の選手も目指していたプレーには程遠かった様子。第1ダブルスの高岡は8―1の勝利に「調子が上がらず、自分のテニスができなかった」と納得がいかない表情だった。

 求める内容とは違ったが平良監督は「あとは気持ちの持って行き方」と切り替える。主将の平林は「まずはサーブの確率を上げること。九州大会では相手もうまく返してくるので、ポーチを打てるように修正したい」と気を引き締めた。
 (嘉陽拓也)