政治

辺野古承認撤回で国が対抗措置 不服請求、月内工事再開も

米軍キャンプ・シュワブ沿岸域の埋め立て区域の一部=8月17日午前、名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブ沿岸(小型無人機で撮影)

 【東京】防衛省沖縄防衛局は17日、名護市辺野古の新基地建設に伴う沖縄県の埋め立て承認撤回を受け、石井啓一国土交通相に対して行政不服審査法に基づく審査請求と、処分が出るまで撤回の効果を止める執行停止を申し立てた。国交相が執行停止を認める可能性は高く、現在止まっている辺野古の工事が月内にも再開される見通しが出てきた。岩屋毅防衛相が同日午後、政府の見解を表明する。

 17日午後1時30分ごろ、沖縄防衛局の職員が国交省を訪れ、申し立て文書を提出した。これに先立ち、岩屋氏は同日午前、防衛省で記者団に「やむを得ずやらざるを得ない措置だということだ」と説明した。県の謝花喜一郎副知事は県庁で、行政不服審査法による対抗措置に関し「法治国家として国がこういうことやるのはどうなのか」と不信感をあらわにした。

 県が8月31日に埋め立て承認を撤回したことで、現在辺野古の工事は止まっている。政府側は法的措置を取ると明言してきたが、9月の沖縄県知事選への影響などを踏まえ判断を見送ってきた。知事選で新基地建設阻止を掲げる玉城デニー氏が当選しており、民意が示された後の政府の対応に県内の反発は一層強まりそうだ。

 行政不服審査法に基づく国交相への申し立ては2015年10月に県が埋め立て承認を取り消した際もとられた。防衛省と国交省という、政府内で救済措置を図る対応には当時批判が集まった。今回も政府が同様の対応に踏み切る背景には、速やかに執行停止を認めさせ、あくまで早期の工事再開を目指す狙いがあるとみられる。【琉球新報電子版】


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