円盤投げ・藤原 走り高跳・岸本 3位 陸上U20・18日本選手権


社会
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 陸上の第34回U20・第12回U18日本選手権大会は20日、名古屋市のパロマ瑞穂スタジアムで行われ、U18円盤投げで藤原孝史朗(沖縄カトリック高)が49メートル03で3位に入賞した。女子のU18走り高跳びでは岸本志恵(中部商高)が1メートル71を跳んで3位に入った。

 男子U20砲丸投げでは宮里盛斗(九共大)が16メートル70で6位、同円盤投げでは新垣太登(同)が49メートル72で7位だった。

◇自己ベスト次々更新 大逆転演じた藤原

U18円盤投げ3位の藤原孝史朗(沖縄カトリック)

 学校のグラウンドを思い切り使って円盤を投げ込んだ夏以降、好調に記録を塗り替える藤原孝史朗(沖縄カトリック高2年)が初の全国3位の表彰台に上った。「試合の流れや記録を左右する」ため大事にする1投目から自己ベストの46メートル47を決め、5投目で47メートル21と再び更新して、この時点で4位。「逆転しよう」。気合で最終6投目を49メートル3まで伸ばし、3傑入りした。

 9月に優勝した県高校新人で投げた自己ベストは45メートル97。そこからひと月で3メートル近く伸ばした。目標とした入賞から、投げ進むうちに3位を射程に入れた。風は、いい具合の向かい風だった。3投目を終えて3位から逆転され、4、5投目は4位のまま。ほぐれていた緊張と強気で、大舞台で最終投による逆転劇を果たし「全国では入賞も逆転も初めて」と素直に喜んだ。

 来夏に県内で開催される南部九州高校総体を見据え、冬場はフォームの安定を中心に取り組んでいく。「まだ伸びしろはある。勝てる」と自信を持ち、さらに技に磨きをかけていく。

◇楽しんで全国初入賞 U18初挑戦の岸本

U18走り高跳び3位の岸本志恵(中部商)

 初めて挑んだU18日本選手権大会で岸本志恵(中部商高2年)が1メートル71を跳び、3位となった。全国大会初の入賞に「あまり(競技中のことは)覚えていないけど、とにかく楽しかった」と声を弾ませた。

 初めての試合で緊張したが「いい緊張感でわくわくした」と胸を躍らせた。1メートル65からスタートし、1メートル71は2本目の助走の時に自己ベスト(1メートル73)を跳んだ感覚を思い出し「これはいける」と跳んで見せた。自己記録更新を狙った1メートル74は3度失敗。しかし「助走の安定が(自己記録)更新には大切」と糸口をつかんだようだ。

 今季は自身初の1メートル70センチ台となる1メートル73を跳んだ一方、全国総体では予選落ち。一時は1メートル70台にこだわりすぎて自分にプレッシャーをかけていた。今季最後には「楽しむことが一番」と臨み、結果を出せたことも自信となった。高校の集大成となる来年は、沖縄で全国総体がある。「優勝はしたいけど、全国の誰よりも練習したと言いたい」。冬を経て大輪を咲かせに向かう。