【中国時報】救急車の乱用 常習者が80人 花蓮県、搬送480回


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 花蓮県では救急車を乱用する常習者が毎年80人いるという。救急患者ではないのに病院に搬送させた回数は480回に及ぶ。

 花蓮市のある30歳男性は、先月に体調不良を訴えて救急車を要請し救急搬送された。しかし病院に到着後、あろうことか急診を拒否し、立ち去ってしまった。男性は救急車をタクシー代わりに利用していたのである。消防局によると、今年7月から利用規定を設け、県内での救急車の乱用者には1400元の支払いを命じるという。この規程は、台湾全体では8番目の設置となる。

 花蓮県では緊急救護の要請件数は年2万件近くに上り、そのうち救急車の乱用は約2・2%を占める。中には通院のために急患を装って病院まで届けさせる人や、お酒を飲んでタクシー代わりに呼ぶケースも多くみられる。

 消防局長の林文瑞は、こうした路上泥酔者たちの乱用によって県内22カ所の消防分隊の隊員たちを無駄に疲弊させてしまっているとし、何より車両は34台しかなく、最も優先すべき救急患者を助けられないことが最大の不利益だと話している。