県高校新人大会 田場(相撲・北部農林)個人2冠


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 2018年度県高校新人体育大会は27日、県内各地で行われ、相撲は田場尚幸(北部農林)が個人無差別級、100キロ以上級を制し、2冠を獲得した。ソフトテニス団体男子は那覇西、女子は知念が決勝リーグでいずれも全勝で頂点に立った。剣道個人は男子が川添義貴(小禄)、女子は宮城瑠佳(興南)が制した。重量挙げは男子67キロ級で長嶺匠吾(南部工)がトータル196キロ(スナッチ86キロ、ジャーク110キロ)、女子55キロ級で與那覇千尋(宮古)が94キロ(40キロ、54キロ)で優勝した。

◇得意の突きで全国臨む 田場

得意の突きで無差別級初優勝を決めた北部農林の田場尚幸=27日、うるま市具志川ドーム(嘉陽拓也撮影)

 無差別級で順当に決勝まで勝ち上がってきた田場尚幸(北部農林)は、決勝で仲里智隆(中部農林)と向き合った。立ち合いでぶつかると、相手の腕をいなして素早く左へ回り、そこから得意の突き押しで盤石な勝利を挙げた。1年の頃から実力の高さを示してきただけに、「新人大会なので優勝でひと段落という感じですが、全国で通用する相撲とは言えないのでもっと頑張ります」と落ち着いた様子で語った。

 昨年の県高校総体でも優勝した100キロ級以上も仲里を制して、今大会2冠を獲得した。取組直後から左へ回り込み、相手の右脇下に左腕を差し込んだ。「自分も仲里も組み相撲を得意としていないが、ここはいける」と、下半身のバネを使って仲里の体勢を崩し、土俵際で寄り倒した。

 「今日は相手の動きが冷静に見えていた」と破顔。そばで見守る久場研吾監督も「少しのミスで負けないことだけを確認していたが、取りこぼしなくいけた」と納得の表情だった。

 九州と全国の切符をつかんだ田場。今年の全国総体や国体では「身体に力が入り過ぎて落ち着かない相撲だった」と反省が残る。その悔しさをバネに久場監督と、「腰を低く。脇を締める」ことを確認してきた。

 173センチ、119キロと小柄な体格だからこそ「大きい相手に差し手で組まれると難しくなるので、おっつけて低く前に出て、得意の突きで押し勝つ」と理想の取組を磨いていく。

 (嘉陽拓也)