やさ!与那原テック懐かしい! ホームビデオで撮影した1950~70年代の与那原の映像上映


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8ミリビデオで撮影された1950~70年代の映像を見て、懐かしい風景に笑顔がこぼれる与那原町民ら=10月27日、与那原町コミュニティセンター

 【与那原】沖縄県与那原町の町コミュニティセンターで10月27日、一般人らが8ミリビデオで撮影した1950~70年代の映像「懐かしの沖縄 8ミリ映画の記憶 与那原の巻」(共催・シネマ沖縄、町立図書館)が上映された。かつて町内にあった遊園地「与那原テック」や、復帰前の与那原大綱曳の様子などが映し出され、会場に集まった約80人は思い出の風景に「あっ」と驚いて笑ったり、「もう一回見たい」と映像を巻き戻すようお願いしたりして、在りし日の与那原の記憶をたどり、懐かしんでいた。

 記録映像は、シネマ沖縄が2年かけて県内各地から寄せられた映像を編集した。上映会序盤の映像では、日本円への切り替えで不要になったドル紙幣で遊ぶ赤ちゃんの姿などが映し出された。

 会場が特に盛り上がったのは我が町、与那原の映像。復帰前の与那原大綱曳で、日の丸と星条旗が大綱に刺さっている映像が流れると、「こんな時代があったのか」と驚く町出身者もいた。シネマ沖縄のプロデューサー真喜屋力さんが「与那原のどこかだと思う」と言って紹介した初日の出を眺める人たちの映像では、町民が「雨乞森だよ」と指摘し、詳細な位置を説明してみせた。

 遊園地「与那原テック」の映像では、なぜか特撮テレビ番組のヒーロー「怪傑ライオン丸」が子どもと一緒にゴーカートに乗っている映像が流れ、大きな笑い声で会場が沸いた。「エンジン式と電動式があったよね」「やさ!」などとの声が上がり、隣同士で昔話に花を咲かせた参加者もいた。

 「与那原テック」の近所に住んでいたという渡久地朱美さん(70)は「朝6時半になったら、ジェットコースターが試運転を始めた。その音が目覚ましだったな」とほほ笑んだ。