富村が8位浮上 平和PGMゴルフ第2日


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 男子ゴルフの平和PGM選手権第2日は2日、恩納村のPGMリゾート(7270ヤード、パー72)で行い、4バーディー、ノーボギーと伸ばした富村真治が通算7アンダー、137でトップと4打差の8位に浮上した。6位から65と伸ばしたショーン・ノリス(南アフリカ)が通算11アンダーの133で首位に立った。趙〓珪、Y・E・ヤン(ともに韓国)が2打差の2位。県勢は比嘉一貴、嘉数光倫ともアンダーパーで回り、比嘉は通算6アンダーの11位、嘉数は通算3アンダーの25位で予選を通過した。通算8アンダーの4位に65で回った賞金ランキング1位の今平周吾、片岡大育、大槻智春、スンス・ハン(米国)が並んだ。前日首位の武藤俊憲は6アンダーで11位。通算イーブンパーまでの65人が決勝ラウンドに進み、宮里優作と正岡竜二は80位、宮里聖志とアマチュアの多良間伸平(宮古総実高)は102位、アマチュアの吉山朋幸(琉球銀行)は106位で予選落ち。石川遼も89位と振るわなかった。(観衆2002人)

◆終始攻め、ノーボギー

2番 ティーショットを打つ富村真治=2日、恩納村のPGMゴルフリゾート沖縄(古堅宗陽撮影)

 「終始攻め続けるいいゴルフができた」。7アンダーに伸ばした富村真治(興南高―東北福祉大出)は、首位に4打差の8位で決勝ラウンドに進んだ。ティーショットやセカンドショットの好調さと、グリーンのピンポジションに「びびらずに向いていく」前のめりのパットを貫き、4バーディー、ノーボギー。「冷やっとする場面もなかった」。プロ5年目の27歳は「きょうは自分を褒めたい」と照れながらも、納得の表情だった。

 インスタートの前半を3バーディーで好発進した。最難関ホールの一つの15番は、第2打を4番アイアンでピンそば2メートル半に寄せてから「きっちり、完璧」なバーディーを奪い、勢いを付けた。

 一転、後半は1番から7番までパーでしのぐ。四つのロングホール全てでバーディー奪取した初日から打って変わり、後半の1番、3番は「チャンスを取れずに足踏み」。その後はバーディーチャンスを何度か逃したが、パープレーは維持した。ようやく8番(パー3)で8メートルの上りのスライスをねじ込み、この日を4アンダーで終えた。

 「自分の世界に入ってゴルフができている」。集中力を切らさず迎える決勝ラウンド。難コースにも「伸ばし合いのコース。どんどんいく。少しでも多く沖縄の人に自分のゴルフを伝えられたら」。下部ツアー中心で回った今年、推薦で出場したPGMの舞台でプレーと名前を刻んでいく。
 (石井恭子)

※注:〓は王ヘンに民

◆11位比嘉「最低限はクリア」

5番 3メートルのバーディーパットを決める比嘉一貴(石井恭子撮影)

 比嘉一貴(本部高―東北福祉大出)は68とスコアを伸ばし、首位と5打差の通算6アンダーの11位で決勝進出を決めた。予選通過に「(目標は)最低限はクリアした」と表情が緩んだ。

 出だしの1番と2番に連続でバーディーを奪い勢いに乗った。迎えた5番、初日はバーディーチャンスにつけるも3パットでボギーとした苦いホール。この日は3メートルのパットを「絶対に入れる」と気を引き締めて臨み、バーディーとした。失敗を繰り返さなかったことに「この日一番うれしいバーディーだった」。

 後半は難しいとされるインコースだったが、12番でバーディーを奪った以降は、13番から4連続でパーでしのいだ。17番はボギーとしたが、地元のファンが見守る中、最終18番でバーディー締め。会場の声援に応えた。

 初日は風の読みが課題だった。2日目はアドレスに入る前に芝で風の流れを念入りに確認した。「慎重になった。風の読みは昨日より良かった」と初日の課題を修正した。この日4打伸ばし、いい形で決勝を迎えるプロ1年は、「今日より良い結果にする」と3日目へ気合十分だ。
(古川峻)