比嘉、県勢最高9位 ノリス今季初V 嘉数、富村21位 平和PGMゴルフ最終日


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 男子ゴルフの平和PGM選手権の最終日は4日、沖縄県恩納村のPGMリゾート(7270ヤード、パー72)で行い、予選を終えて首位のショーン・ノリス(南アフリカ)が69で回り、通算14アンダーの202で今季初勝利、通算3勝目を挙げた。1打差を追った最終18番で逆転のイーグルを奪った。67をマークした片岡大育が1打差の2位となった。11位でスタートした比嘉一貴は5バーディー、3ボギーの70で回り、通算8アンダーで県勢最高位の9位でフィニッシュ。嘉数光倫は3バーディー、1ボギー、富村真治は3バーディー、5ボギーで共に通算5アンダーの21位だった。3日が悪天候で中止され、大会は54ホールに短縮。規定により加算される賞金額は25%減で、優勝は3千万円となる。趙〓珪(韓国)が3位、賞金ランキング1位の今平周吾は星野陸也と並び通算10アンダーの4位だった。 (観衆3284人)

◆一時2打差 堂々上位争い/比嘉

6番 バンカーからピンそばに寄せるショットを放つ比嘉一貴=4日、恩納村のPGMゴルフリゾート(ジャン松元撮影)

 首位と5打差の通算6アンダーから追ったうるま市出身の比嘉一貴(本部高―東北福祉大出)が、5バーディー、3ボギーの通算8アンダーで9位に入った。前半で2打差まで追い上げトップ3争いに加わるなど、健闘したものの笑顔はなかった。来季の国内ツアー参戦に必要なシード権確保のためあと一つ伸ばし、6位以内に入りたかった。「大事な所で入れきれなかったのが悔やまれる」。堂々のトップ10入りにも渋面を崩さなかった。

 「あと一つ」の壁は9番、14番、18番だった。前半序盤の三つのバーディーで首位に2打差と詰めた4番以降、バーディーが出なかった。そして9番、難しい下りの2メートルのパーパットが入らず8アンダーに落とす。

 後半序盤で一つスコアを戻し、「ここでバーディー」と位置付けた14番。2打目のバンカーショットを「ホームランしてしまった」と乱れて7アンダーに落ちる。そして17番までに8アンダーに戻した18番グリーン。バーディーチャンスの舞台が整ったものの「決まれっ」の声に応えられなかった。

 大事にするアジア下部・ADTツアーシード権獲得のためにあと2回の遠征が不可欠で、残る国内ツアー3試合は出場資格がない。限られる時間や条件。疲労やストレスから全身にじんましんを発症したのも、つい数日前だ。それでも悪いことばかりではない。今大会で外したいつくかのパットは「読みがミスしただけで、思い通りには打てた。その辺は成長できた」と実感する。PGMを含む国内ここ3戦でトップ10入りし、ゴルフメディアの注目も集まる23歳。国内で戦いつつ「アジアやヨーロッパでプレーしたい」という夢も諦めない。
(石井恭子)

※注:〓は王ヘンに民