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低体重出産 生活にリスク 保健師ら研修会 東邦大・上地講師「妊婦支援は視野広く」

「妊娠前のサポートも必要だ」と話す上地賢講師=10月31日、那覇市の沖縄県自治会館

 全国健康保険協会(協会けんぽ)沖縄支部は10月31日、那覇市の県自治会館で那覇市、浦添市の保健師や管理栄養士55人を対象に研修会を開いた。2013~14年まで両市と東京大学大学院が共同で行った妊婦栄養調査の結果を基に、低体重児の出生を予防する対策を参加者が議論した。東邦大学の上地賢講師(36)=千葉県=は「低体重児出生の原因は生活の中にある。視野を広げてサポートの方法を考えてほしい」と訴えた。

 県母子保健による15年のデータによると、2500グラム未満で生まれる低体重児の割合が県内では11・4%と全国の9・6%に比べて高くなっており、妊婦のやせ型や喫煙、高血圧などが影響していることが分かった。県内では特に中部地域の低体重出生率の割合が高かった。低体重児出生の予防には生活習慣の改善が必要だという。上地講師は「低体重児を出産するリスクが高い妊婦はもちろん、全ての女性に対して妊娠の希望や経験に合わせたケアが大切だ」と話した。


妊婦の栄養調査の結果を聞く参加者

 参加者は八つのグループに分かれ、妊娠可能年齢の女性や周囲の人に生活改善の理解を進める対策を考えた。やせ形の自覚がない人や食事がおろそかになる人には「職場で朝食を食べられるようにするのはどうか」といった意見があった。ほかにも「沖縄は外食が多いのでお通しを野菜にするよう店に働き掛ける」「やせ形の妊婦に、朝昼晩の3食を宅配する」など、会場からはさまざまな案が出された。

 浦添市から参加した保健師の今井信子さん(38)は「普段の会議では実現可能な解決策に絞って考えるが、視野を広げるとさまざまな案があることに気付いた。アプローチの方法が広がりそうだ」と話した。