「投票数多い? 少ない?」 NIEフォーラム 知事選記事で授業


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県NIE実践フォーラムで英字新聞「The Japan Times」をめくりながら気になる記事を探す生徒たち=12日、糸満中学校

 糸満中学校で12日に開かれた県NIE実践フォーラム。国語、英語、理科、数学の教員が、2年生の各クラスで新聞記事を活用した授業を一斉に展開した。教科の特色に応じた新聞記事の活用方法が学べるような内容で、他校の教員ら教育関係者が熱心に聴き入っていた。

 数学の金城勝樹教諭は、9月に実施された県知事選挙の報道記事から、投票率と18歳選挙権を考える授業を実施した。市町村ごとの有権者数と投票数が分かる表を示し「糸満市で投票した人は多いのか少ないのか考えよう」と問い掛けた。
 生徒たちは糸満市、那覇市など6市の有権者数と投票者数を読み取った。投票率も算出した上で、グラフを作成し、グループで話し合いながら糸満市の傾向を分析した。「糸満市の投票率は6市の中でもっとも低い」「有権者数と投票者数の棒グラフの差は糸満市が一番大きいから、投票率が低い」などと発表した。
 授業を終えて上野琉空(りく)さんは「知事選挙なのに投票率が低い。なぜ投票へ行かないのか知りたくなった」と振り返った。
 英語の授業では大山美和教諭が、英字新聞「The Japan Times」を教材として活用した。生徒たちは新聞をめくりながら好きな記事を選び、班ごとに話し合いながら内容を読み取った。単語を書き出したり、分かったことをまとめたりして思考を深めた。