キングス一丸勝利 千葉に86―84 Bリーグ第14戦


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 プロバスケットボールBリーグ1部の琉球ゴールデンキングス(西地区)は10日、千葉県の船橋アリーナで千葉ジェッツ(東地区)と今季第14戦を行い86―84で競り勝った。キングスの通算成績は11勝3敗。第1クオーター(Q)開始直後は千葉に押されたが、キングスは守備の粘りと、岸本隆一を筆頭に強みの外角弾で立て直す。さらにピック&ロールでつくった相手守備の隙を突くドライブやリバウンドから流れをつくると、最終盤はファウルゲームを使って追い上げる千葉を振り切った。次戦は11日、同アリーナで千葉とアウェー第2戦を行う。

▽Bリーグ1部(船橋市総合体育館、4648人)
キングス 11勝3敗
 86―84(22―25,23―14,22―17,19―28)
千葉 10勝4敗

◆勝ったが厳しい結果

 佐々宜央HC(キングス)の話 A東京に2連勝したが、福岡には自分たちが崩れて負けてしまい、そこから立て直すのは難しかった。きょうは結果として勝てたことは選手も頑張ったが、(千葉を勢いに乗せた)試合の終わりは、まだまだ王者チームにはほど遠いという厳しい感想です。

◆岸本 3点弾でけん引

 昨季のチャンピオンシップ準決勝で敗れた千葉を相手に、キングスが全員で勝ち切った。第1Qはリードを許したものの、選手層の厚さを生かすように石崎巧、並里成、岸本隆一のPG3人がコート上で味方の好機を演出、チーム一丸で勝利をもぎ取った。A東京に2連勝した後、西地区最下位の福岡に敗れる苦しい流れを、上向きに変えた試合だった。

 勝利に貢献したのは岸本隆一。福岡戦では調子が上がらず無得点に終わったが、千葉戦は第2Qの32―33から2連続3点弾と、要所で得点するクラッチシューターぶりを発揮。今季はシューターの役割も求められる中、「試合の流れを読み、流れを変えることを意識していた」と遂行した。

 攻撃は並里を中心としたボール回しで、古川孝敏がペイントエリアに切り込み、外国人選手のダンクシュートにつなげるなど、千葉の隙を逃さなかった。守備では橋本竜馬が相手PGを抑え、ジェフ・エアーズが相手の外国人選手を中盤まで抑えるなど、第4Q前半まで79―62とリズムをつくり出した。

 素早い展開を図る千葉を完全に封じ込めることはできず、2点差に詰められたが昨季の雪辱を期す1勝だった。橋本は「王者になるためには全員が試合に入り込むことが重要。毎試合、強くなることを意識したい」と、11日の連勝へ向け力を込めた。