沖縄出身者の学生寮「南灯寮」で伝統の寮祭 エイサーで都内住宅街を道ジュネ―  


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 玉城江梨子
第53回南灯寮祭で寮の前で恒例のエイサーを披露する県出身の寮生ら=17日、東京都狛江市

 【東京】東京の大学などに通う県出身者のための男子学生寮「南灯寮」の第53回寮祭が17日、東京都狛江市の寮周辺で開かれた。

 今年は同じ日に寮に近い喜多見駅前で「喜多見オータムフェスティバル2018」があり、そちらの冒頭でも南灯寮祭恒例のエイサーを披露した。近くの女子寮「沖英寮」からも女子学生らが女踊りとして助っ人に加わり、駅前の道路を〝道ジュネ―”した。

 あたりにはエイサーの歌・三線と太鼓の音が響き渡り、寮周辺は沖縄色に染まった。

第53回南灯寮祭で寮内で沖縄そばやじゅーしーを食べて、おきなわの味を楽しむ参加者ら=17日、東京都狛江市

 南灯寮祭では泡盛やちんすこう、黒糖など沖縄の物産が販売されたほか、寮内で実食できる沖縄そばやじゅーしーの提供もあった。親子連れや近隣住民が大勢訪れ、沖縄の味を楽しんだ。

 エイサーを率いたリーダーの伊良部義仁さん(20)=石垣市出身、東京農大2年=は「自分たちが知らない時から南灯寮祭を知っている人も来てくれて、指摘したり、よかったねと言ったりしてくれる。人前でのエイサーは恥ずかしいところもあるが、周りが楽しんでくれているのを見て、僕らも楽しめた。やれてよかった。後輩にもしっかり引き継いでいきたい」とほっとした表情で語った。

 沖英寮から参加した友利優希さん=那覇市出身、東京大1年=は「1カ月前から練習してきた。先月の女子寮祭には南灯寮から応援に来てもらって、交流している。地元の沖縄の人たちとも絆を深められて参加してよかった」と話した。

 県外学生寮は、男子寮の南灯寮と女子寮の沖英寮(東京都世田谷区)のほか、男子寮の大阪寮(大阪府吹田市)の三つがある。 【琉球新報電子版】