プロバスケットボールBリーグ1部の琉球ゴールデンキングス(西地区)は17日、沖縄市体育館でアルバルク東京(東地区)と今季第16戦を行い、54―57で惜しくも競り負けた。キングスは第1クオーター(Q)から橋本竜馬の粘りの守備でペースをつかむと、東京のミスを誘発させるなど前半は32―27で優勢を維持した。後半のキングスは東京の守備を崩し切れず、3点差で惜敗した。キングスは18日も同体育館でアルバルク東京と対戦する。
アルバルク東京 11勝5敗
57―54(13―20,14―12,15―8,15―14)
キングス 11勝5敗
【評】前半は橋本竜馬の好守備からギアが上がったキングスは速攻と3点弾で主導権を握る。第2Q出だしで逆転を許すも、再び守備で東京の攻撃を抑え、5点リードで折り返した。後半は東京が立て直し、互いに守備で粘るロースコアの接戦へ。琉球が攻めあぐねる中、東京に攻撃力でわずかに上回られ競り負けた。
◆こじ開けられず
佐々宜央HC(キングス)の話 40分間我慢して戦ったが1つのミスが命取りになる。第1Qからワンポゼッションの戦いになる可能性があると思ったが、こじ開けることができなかった。
◆負けるわけにいかなかった
ルカ・パヴィチェヴィッチHC(東京)の話 選手が最後まで勇気を出して戦ってくれた。琉球にはホームで2連敗しているので、攻守の戦術面もあるが、フィジカルと遂行力で負けるわけにはいかなかった。
◆我慢比べ 競り負け
橋本竜馬を中心に、前半は粘りのある守備でリードを保ったキングスだが、修正力の高いA東京の前に得点が伸び悩み、3点差で振り切られた。A東京のホームで2連勝を飾ったが、リベンジに燃えるA東京にエナジーの差で敗れた。試合後、橋本は「こういう負けがキングスを強くする。前を向いて明日(18日)も戦います」と述べ、観客の前でリベンジを誓った。
40分間高い遂行力を維持するA東京に対し、我慢比べの試合だった。佐々宜央HCも岸本隆一主将も「ワンポゼッションの戦い」を意識し、選手交代で試合もつくった。中でも前半、橋本がスチールを2度成功させ会場を沸かせ、その姿勢を指揮官も高く評価した。
しかし、第3QはA東京の堅い守備を前にキングスの突破力が弱まり、38―33から6分弱、点数が止まり逆転を許した。最後、残り30秒台で3点差に迫り、同点弾のシナリオを描いていた岸本だったが、A東京の激しい守備に押さえ込まれてしまった。
岸本は「(点差は)ワンポゼッションの差だから悔しい。最後のラストシュートを誰にするか曖昧でばたついたまま終わってしまった」と悔しがる。その一方で「負けるならば、明日リベンジできるので、今日で良かった」と気持ちは切れておらず「明日重要なのは『我慢と積極性』。前回2連勝したプライドがある。しっかり気持ちを見せていきたい」と力強く語った。
(嘉陽拓也)