キングス雪辱 アルバルク東京に71―56 Bリーグ第17戦


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 プロバスケットボールBリーグ1部の琉球ゴールデンキングス(西地区)は18日、沖縄市体育館でアルバルク東京と今季第17戦を行い、71―56で勝利した。前半は互いに攻撃力の高さを発揮するもキングスのリバウンド力が徐々に上回り、リードして折り返す。第4Qは3点差まで詰められたが、インサイドへ攻める底力を発揮し、引き離した。次戦は23、24の両日、神奈川県の横浜国際プールで横浜ビー・コルセアーズとアウェー2連戦を行う。

キングス(12勝5敗)
 71-56(20-0,18-10,15-17,18-9)
アルバルク東京(11勝6敗)

 【評】セットオフェンスで得点を重ねるキングス。第2Q守備はゴール下で競り勝ち、攻撃機会と点数を重ね8点差をつけた。後半は追い上げられたが、第4Qに並里成をはじめ個々の選手が突破力を発揮し、東京の追撃を振り切った。

◆気持ち持って選手がプレー

 佐々宜央HC(キングス)の話 福岡戦の敗北以降、チーム全体が自信をなくすぐらい重たい状況だった。17日は我慢して負けて気持ちが折れそうだったが、今日は選手が気持ちを持ってプレーしてくれた。以前もA東京に2連勝して福岡に負けたので、横浜戦を2勝することで、今日の勝利を価値あるものにしたい。

◆相乗効果で勝利/昨季王者に勝ち越す

第4Q リバウンドボールに飛び込む田代直希(右)=18日、沖縄市体育館(又吉康秀撮影)

 前日の敗北から立ち上がったキングスは第4Qに、並里成をはじめ個々の選手が果敢な攻めで得点を重ねて、雪辱を晴らした。昨季王者のA東京に今季3勝1敗で勝ち越し。試合後、マスコミが待つ部屋にガッツポーズで入ってきた並里は「ここ数試合、自分の持ち味を出せなかったが、今日は自分らしく、そして(CSの)決勝戦のつもりで臨んだ。チーム全体が集中力を切らさなかった」と、喜んだ。

 前半から粘って得点機を作ったキングス。次第に優勢に立ち、第3Qで13点差をつけたが切り崩されていく。「選手起用でやってしまった部分があったが、その(プラスの)反動は来ると思った」(佐々HC)

 第4Q序盤で3点差まで詰められたが、ここからギアが上がる。突破力のある並里がジョシュ・スコットの連係などで点を重ね、10点差に戻す。さらに、「スタンダードにエナジーを出すことが大事」と田代直希が力強くインサイドへ攻め、外ではシュートをブロックされても奪い返し、3点弾を沈めた。

 チームとしても、守備で得点源の外国人選手を抑えるなど強度を維持し続けた。特にアイラ・ブラウンはここ数試合の停滞感を振り切るように、9得点8リバウンドと存在感を発揮した。

 相乗効果が生み出した勝利に佐々HCは「いい試合ではみんなが力を出してくれる」と、少しほっとした表情も見せたが、「こういう試合をどれだけ続けられるかだ」と気を引き締めた。
 (嘉陽拓也)