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島ニンジン黄色く実れ 掛け合わせ安定供給へ 条例制定も 沖縄・中城

安定供給、さらなる消費拡大の願いを掛けた島ニンジンの葉をまぶしそうに眺め「次の世代にも引き継いでいきたい」と話す島袋雄一農政係長=中城村当間の試験圃場

 【中城】人気のある黄色い島ニンジンを安定的に生産できるようにしようと、沖縄県中城村が試験栽培を実施している。黄色い実を付ける種を取り出し、村内農家に配布する予定だ。収量を増やすことで、チデークニー(島ニンジン)の中城ブランドの確立にもつながると期待が高まる。村は12月12日を島ニンジンの日とする条例も新たに制定した。積極的に島ニンジン生産を支援し、特徴ある村産野菜の認知度向上、生産拡大にもつなげていきたい考えだ。

 中城村当間にある試験圃場(ほじょう)では、森を思わせるような濃い緑が連なるようにして茂っている。村内農家から黄色い実を付けた島ニンジンを提供してもらい、さらに掛け合わせた種を植えて育ててきた。島ニンジンは12月には収穫の最盛期を迎えるが、圃場に植えたものは収穫せずに花を咲かせ、来年2、3月ごろに種を取る。これを村内農家に配布する。来夏の種まきに使ってもらう予定だ。

 そもそも黄色い島ニンジンは、色味が美しく「黄色い方が滋味に富む」とも言われ、市場では人気がある。ただ、村産の島ニンジンの色はオレンジから赤のものも多く、黄色い島ニンジンを安定的に生産できていなかった。市場関係者からは生産増加や黄色の安定供給を求める声があった。

 島ニンジン以外にも、村産のネギは一般的なものと比べて香りが強いと言われる。また、島トウガラシは実が大きく、冬場も収穫できるなど中城野菜の特徴がある。村ではこれらについても生産拡大の取り組みを検討する考えだ。

 村農林水産課の島袋雄一農政係長は「島ニンジンを守り、次の世代につなげていくことも大切だ。島ニンジンでの挑戦をきっかけに、村内のほかの島野菜にも目を向けてもらえるようにしたい」と語る。

 村は村議会9月定例会に「島にんじんの日を定める条例」を提案。最終本会議で全会一致で可決された。12月が最盛期であることに加え、「良いニンジン」の語呂合わせで1と2の並びから12月12日とした。条例はそのほか、消費、生産拡大、継承に向けた事業を展開することを定めている。