山川選手MVP 「沖縄の誇り」と歓喜 関係者たたえる 祖母「最高の孫」


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 したいひゃー(あっぱれ)、山川―。27日、那覇市出身でプロ野球西武の山川穂高選手(27)がパ・リーグの最優秀選手(MVP)に選ばれた。県出身初となる快挙に、家族や母校の恩師らは「沖縄の誇りだ」「よく頑張ってくれた」と活躍をたたえ、歓喜に沸いた。

野球教室で子どもたちに指導する西武の山川穂高選手=2017年12月、宜野湾市立野球場(現・アトムホームスタジアム宜野湾)

 久米島に住む山川選手の祖父・仁和さん(77)は「本当によく頑張ってくれた。厳しいプロの世界で好成績を維持することは簡単ではない」と感心する。祖母の幸子さん(73)は「ベストナインに選ばれたと聞いて『すごい』と思ってたら、今度はMVP。ワーオ。びっくり」と声を弾ませた。27日は幸子さんの誕生日。「優しくて思いやりのある、最高の孫。MVPは最高のプレゼントになった」と喜んだ。

 山川選手は小学生の頃、首里マリナーズに所属していた。当時コーチを務めた島袋守さん(51)=那覇市=は「県民の誇り。成長のために努力し続ける穂高はすごい」と称賛した。チームメートだった息子の辰也さん(28)は山川選手を「力が強くて足も速く、器用な選手だった」と振り返る。今シーズンの活躍に「チームのムードメーカーとして、山川選手らしいプレーをしている。来年沖縄で開催する公式戦で勇姿を見たい」と話した。

 中部商業高校時代に山川選手を指導した盛根一美さん(66)=浦添市=は「よくやった。相当な努力があって、この結果につながった」と笑顔。一報を受け、祝福の電話を入れた。「県民に勇気と希望、感動を与えてくれた。来年もけがに気を付けて、開幕から4番を打ち続けてほしい」と激励すると、山川選手は「分かりました」と応じたという。快挙を成し遂げた教え子に、盛根さんは「日本代表として東京五輪にも出て、沖縄の後輩たちに『諦めずに努力を続ければ、夢はかなう』と示してほしい」と期待を込めた。