申告漏れ69億5800万円 2017事務年度 追徴9億1900万円


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 沖縄国税事務所は29日、2017事務年度(2017年7月~18年6月)の所得税と消費税の税務調査結果を発表した。所得税の申告漏れ金額合計は前年度比15%減の69億5800万円で、加算税を含む追徴税額は同51・9%減の9億1900万円となった。

 所得税の調査件数は合計4283件で、申告漏れなどは2681件だった。所得税のうち、土地や株など譲渡所得についての申告漏れなどは383件で、金額は同57・3%増の30億1100万円となった。

 個人事業者を対象とした消費税の調査件数は1263件と過去10年で最高となった。申告漏れなどは846件、追徴税額は同23・4%増の5億5300万円。業種別の1件当たり申告漏れ所得金額(平均)は、土木工事が2329万円、酒場が2319万円、とび工事が1875万円、解体工事が1797万円、建築工事が1613万円だった。

 調査事例として、専業主婦が携帯電話用ゲームアプリのゲーム内通貨をネットオークションに出品して収入を得たが申告していなかった例などを発表した。居酒屋経営者が、消費税の課税売上高が1千万円以下の場合は免税される制度を利用し、意図的に年間の売上金額を1千万円以下になるように調整して申告した事例もあった。