宜野湾でも県民投票を 緑ヶ丘父母ら「権利奪わないで」


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県民投票の実施を訴えるチーム緑ヶ丘の宮城智子会長(右から2人目)ら=11月30日、宜野湾市野嵩の緑ヶ丘保育園

 名護市辺野古の埋め立ての賛否を問う県民投票を巡り、昨年米軍機の部品落下事故が起きた緑ヶ丘保育園(宜野湾市野嵩)の父母らでつくる「チーム緑ヶ丘1207」は30日、保育園で会見し、県民投票の投票権行使を求める声明文を発表した。宜野湾市で投票が実施されるか不透明な状況であるため声明を出した。今後、松川正則市長と上地安之市議会議長宛てに文書を届ける。

 県民投票の実施に反対する意見書を12月定例会に提出する市議会与党の市議が、一部報道で緑ヶ丘保育園の事故などを念頭に「投票結果が普天間の固定化につながりかねない」と発言したことを受け、会見した。声明文では「園を思っての発言と感謝しているが、そのために宜野湾市民の投票の権利が奪われてはならない」と指摘した。

 神谷武宏園長は「『園上空を飛ばないでほしい』という思いは、辺野古新基地建設を待つということや、『辺野古移設』か『普天間の固定』かという安易な政策ではなく、命の尊厳が軽視されている状況に向き合ってほしいということだ」との見解を述べた。会見にはチーム緑ヶ丘のメンバーのほか、県内各地の母親たちも参加した。参加者からは「市や議会に、市民が投票する権利を奪う権利があるのか」「宜野湾に要らないものはどこにも要らない」などの声が上がった。